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投票はその日に行われ、結果野々宮は敗れた。その差、132票。本当に僅差だったけど、太陽が後期生徒会長に就任した。

「アキラ」

就任式が終わり、太陽はアキラの部屋に訪れていた。ぎゅうぎゅうと後ろからアキラにしがみついて離さない。

「おめでとう、会長」
「その呼び方やめて。なんか恥ずかしい」

ぐりぐりと頭を押し付ける太陽にくすくると笑いながらアキラはその頭を撫でる。

「大変なのはこれからだな。」
「うん、わかってる。俺、頑張るよ。演説で言った通り、皆を守れる会長になる。」
「…太陽」

自分に抱きつく太陽の腕を外し、正面に向かい合って太陽の首に手を回す。

「…今晩泊まれよ」
「…!あ、アキラ、それって、それって…!」

どもる太陽に、アキラは静かに頷いた。

二人、シーツの上でもつれ合い模様を描く。太陽はアキラの全身にキスを繰り返し、自分より小さい体を壊れもののように大切に大切に触れた。
太陽の触れるところから甘い熱がこもる。丹念に愛され溶かされたその体に太陽自身が打ち込まれた時、アキラはまるで名前の通り太陽に焼かれるようだと思った。

ひとつになったその晩、静かに眠る太陽の顔をじっと見つめる。アキラはその頬にひとつ柔らかくキスを落とし、そっとベッドから抜け出した。
携帯を取り出し、一つの番号をプッシュする。

プルルル…

『はい』

何コール目か後、相手が出た。

「…決心がつきました。アメリカに、行きます。」

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