「よし、全員そろったな」
「揃ってねーヨ福チャンも新開もいねえのになんでこいつがいるんだよ!」
「ワッハッハ、愚問だぞ荒北!俺が連れて来たに決まってるだろう!」
「チッ、それ以外ありえねえだろ!てめえも流されるまま来てんなよバァカ!」
「俺だって反対したっショ!けど、このメンバーでやりてえって言ったんだろ?なまえが」
「えっ、そーなのォ!?なんの冗談だよなまえチャン!」
「だって今日ふくとしんは中学のみんなと集まってパーティーしてるらしいし、三人ってのも微妙だし、それならまきがいればぱちも楽しいかなって」
「心遣い痛み入るぞなまえ。さすがは我が箱学のエースマネージャーだな」
「そんなポジション初耳ショ…」
「明日は全員揃ってパーティーするから、今日くらいはいいだろ?」
「…っ…もういーヨ別にィ。そんな簡単に帰れって言えるほど近くねえしな、千葉」
「おお、やすなら分かってくれると思ってたぞ!」
「荒北が、普通に優しい…!?」
「なんか逆に気持ち悪ィ」
「てめえやっぱ帰るかコラ巻島ァ」


プレゼント交換スタート!


「どうしよう、ここはやっぱり右回りか?」
「んなもん決まってねえショ。お前の好きに回せよ」
「そうか?じゃあ右回りで。はい、やす」
「おー…え、何これ。なまえチャンのプレゼントやたら軽いんだけど」
「ふっふっふ、見てからのお楽しみだぞ」
(くっそドヤ顔可愛い)
「こら荒北、手が止まってるぞ!」
「っせ」
「東堂のプレゼント、やったらめったらギンギラギンだな…」
「さぁっすが巻ちゃん!よくぞ気付いてくれた!」
「誰だって気付くっショこれは」
「ただのプレゼント交換とはいえ、手を抜くわけにはいかんと思ってな。あちこち探し回って俺に似合う物を見つけてきた結果そのように自ずと目を引いてしまうプレゼントになってしまったというわけだ!この!俺のようにな!」
「でもこれ交換だからぱちには渡らないぞ」
「はっ!?」
「バァカ」
「いつも通りっショ」
「巻ちゃんまで!」
「で、誰がストップかけんだよ」
「俺が言う」
「いーやダメだ!荒北だと絶対になまえのプレゼントの時に止める」
「はあ!?んなセコい真似すっかヨ!」
「信じられんな。ということでここは公平に俺が…」
「てめえこそ巻島のが来た時に止めんじゃねえのかよ!」 
「んなっ、そんなことしなくても自力で引き当ててみせる!」
「じゃあ別に東堂じゃなくてもいいショ」
「なら間をとってまきにしよう。はい全員目を瞑ってくださーい」
「結局目ェ瞑るんなら誰でもよかったじゃねーかヨ…」
「………ストップ!」
「はいじゃあ全員目を開けてー…あ、まきのだ」
「ゲッ、東堂のっショ…」
「ワッハッハ!大当たりだな巻ちゃ…む、俺は荒北のプレゼントか。ということは…」
「はっはァ!!見たかヨこれが愛の力って奴だァ!!」
「自分で言ってて恥ずかしくないのかお前は」


それではオープン!


「何が出るかな。何が出るかな〜…ん?セーター…?」
「クハッ、可愛いっショ?」
(うっわマジかよなんだよあれ…なんで肩に蜘蛛乗ってんだよ…)
(しかも襟袖に謎のピラピラ…極めつけは小さい蜘蛛が集合して出来たハートのプリント…ぶれんな巻ちゃん、そのセンスはもはや一周回って尊敬に値するぞ巻ちゃん)
「あ、ありがとう、可愛いな、ありがとうまき…」
「気にすんな。そんなに喜んでもらえるなら、見つけてきた甲斐があるってもんショ」
(喜んでねーだろどう見ても愛想笑いだろなまえチャンにいらねえ気遣いさせんじゃねーよボケナスがァ!)
「そっ、そうだ巻ちゃん!はやく俺からのプレゼントを開けてくれないか!」
「んぁ?あー、忘れてたっショ…開けるのこえーな……お、耳当てか」
「どんな格好でも似合うように無難な物にしておいたぞ。どんな、格好でも、似合うからな!巻ちゃん!」
「二回言わなくても聞こえてるし…ありがとよ」
「なまえチャンからのはァ…帽子?」
「モコモコ帽子だ。暖かいぞ、ほら」
「っ……あー…明日からこれ被って登校すんネェ」
「おう!やすなら似合うと思ってたんだ、バッチリだな」
「暖けーよなまえチャン。アリガトネ」
「………そろそろ俺も開けていいだろうか……ってなんだこれは!?ふざけてるのか荒北!!」
「猫耳かよ…」
「っせーヨ。一個くらいネタもん入ってた方が盛り上がんだろーが」
「どうせなまえに回ればいいなあとかいう不純な動機で買ったのだろう!だがそうはいかんよ、お前の思い通りになどさせんよ荒北!まあなまえもきっと似合うだろうがそれはつまりこの美形である俺が着ければさらに似合うということだ!多少恥ずかしいが当たったものは仕方ないしな!しかとその目に焼き付けておけ、このスリーピングキューティー東ど」
「やめろよ目に毒だからァ」



Merry X'mas...☆

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