よそでやれ | ナノ


ニックネーム  



「大変お待たせしました泉田くん!」
「……と、言いますと…?」
「先日泉田くんのニックネームをいくつか考えたんだ!」
「アブゥ!?そっ、それは本当ですかみょうじさん!まさか僕のニックネームまで…!」
「おう!ということで最終決定は君にしてもらおうと思うんだけどいいかな?」
「え、僕が?いいんですか?」
「もちろん!じゃあ発表するぞー……その1!いず!」
「いず…呼ばれたことのないニックネームですね…」
「その2!いち!」
「いち…なるほど、塔一郎から取ったということですね!」
「ラスト!そのまんまになるんだけど、アブ!」
「アブでいきましょう!」
「ええっ、アブでいいの!?ぶっちゃけ数合わせのためだけに入れただけなのに!?」
「アブしかありません!」
「うーん、俺から決めてって言っといてなんだけど、やっぱりアブは単調過ぎないか?」
「そうでしょうか、福富さんや新開さんたちも同じようなものでは…それに、他の皆さんと比べると僕のニックネームは特別感があって嬉しいです!」
「それもそうか…たしかにふくとかぱちとかの方が単調過ぎたかも…みんなのニックネームも一新してみようかな」
「おお!それはいいかもしれませんね!皆さんきっと驚かれますよ!」
「だよなだよな!じゃあまずふくはー…つよ!」
「つ、つよ?」
「俺は強いのつよ!ぱちはー、かみ!」
「かみ…もしかして、山神の…?」
「正解!しんはー、ある!」
「……直線鬼になった時の雄叫びの…!?」
「やすはー、ガブ!」
「あのポーズの!?」
「がくはー、はね!」
「ままま待ってくださいみょうじさん!単調どころか酷くなってませんか!?」
「くろはー、ねこ!」
「みょうじさんやっぱりやめましょう!」
「え」
「僕のニックネームもいちで大丈夫です!だから皆さんのニックネームもそのままにしておきましょう!ね?」
「そ、そうか?まあ泉田くんがそう言うなら…じゃあ今日からいちって呼ぶな!」
「はい!(もし先程のニックネームに変更されたら絶対に共犯者である僕が怒られてしまう…)」






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