よそでやれ | ナノ


しんと絡む  



「なあしん。今日ウサ吉のエサやりやらせてよ」
「ああ、別に構わないぜ。今から行こうと思ってたから、一緒に行くか」
「おう!」



「…わー、食べてる食べてる」
「ちょうど腹減ってたのかもな。いつもより勢いよく食ってるよ」
「そうか、ならよかった。タイミングがよかったんだな」
「それにこいつ、おめさんのこと好きだからさ。嬉しいんじゃねえかな」
「ほんとか!?俺も大好きだぞウサ吉〜」
「俺のことも好きだよな、ウサ吉」
「知ってるってば。なあウサ吉」
「…食い終わったな。抱いてやるか?」
「え、いいのか?いつもはエサやりだけなのに」
「知ってんだぜ、いつも抱きたそうにしてたの…よっと」
「えー、でも、俺、抱っこの仕方がわからん…落としたらどうしよう…」
「大丈夫だって。まず脇の下とお尻に手を入れてやるんだ」
「う、こ、こうか…うわあ柔らかいい…!」
「そう。そのまま体に引っ付けて安定させてやれ」
「……で、きてる?」
「出来てる出来てる。大人しいだろ?なまえに抱かれて安心してる証拠だぜ」
「そうなのか…可愛いなあ…」






「何言ってんだよなまえチャンが一番可愛いヨォ…!」
「逃げろウサ吉!食べられる!野獣に!」
「っせーよウサ吉には罪はねえ」
「なんだ、お前らしからぬ正常な答えだな……ん?ウサ吉に、は?」
「新開の野郎俺たちが見てるって知っててわざとなまえチャンの頭ポンポンしやがった一人になった瞬間ぶん殴ってやる」
「おお、なんだ通常運転だったか…」



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