Distortion BlooM

17 真実の底は仄暗く重く 1/4 


 事実、私は罪を負っていて。その罰も背負わなければならないらしい。だから神様は、私に楽な逃げ道を与えはしてくれないのだ。

 今だって、ほら。
 冷たい闇に身体を沈めて、溶けて消えて無くなって、そして静かに眠りたいと、そう願ったはずなのに。

 本当なら、もっと前から。ずっと昔から。
 遠い空から更に遠ざかって、惨めに憧れて果実のように潰れて朽ちて、居なくなってしまえばいいと、そう思ったはずなのに。



「カレン、……カレン!!」



 静寂を打ち破る呼び声が聴こえて、意識が浮上して、また闇に突き落とされる。





 ああ、どうして今日も、残酷に、
 世界はいつまでも、綺麗なままなのだろう。


真実の底は仄暗く重く

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