嘘つき同士



ほんとはね。

きみが嘘ついたんだって分かってた。

ぼくから解放されるため。
ぼくとサヨナラするための嘘だね。

でも、ぼくは信じたくなかったんだよ。
だからぼくも嘘をついた。

きみが大丈夫と言った。
でも大丈夫じゃないのは分かってる。
ぼくはきみが嘘をついたことを
信じたくなかったから
よかった、大丈夫なんだねって。
嘘をついたんだよ。

あんなにも仲良しだったのにね。
きみはいつから嘘をついていたの?

それすら分からなくなるほどに
きみがぼくを狂わせたんじゃないか。


ほら
知らず知らずのうちに
心を傷付け合った成れの果て。
これからはそんな嘘つき同士が
嘘をつき合いながら
仲良く歩いて行くんだよ。

きみが望んだことだろ?







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