嘘つきジャンキー



まるで

泥沼にでも

足を踏み入れたみたいに




ここから

動けなくなったんだよ




というのも

僕の中の僕の言葉で




分かりづらいでしょ




何が言いたいのって

思うでしょ




いつのまにか

嘘が大好きになって

人を騙すのも

自分を騙すのも

やたらと上手くなって




過去の僕のつまんない悲しみに

適当に別れを告げたら

独りで笑うのが楽しくなって

可笑しくて 可笑しくて




でもさ

それってすっごく

虚しくて 虚しくて




誰かがこんな僕を知ったら

誰よりも最低な奴で

誰よりも可哀想な奴だと




そんなふうに思うだろうけどさ




何が言いたいのって

思うでしょ




つまりね

僕は 大嘘つきになって以来

人間を既にやめてしまってるんだよ




面白いでしょ

可笑しいでしょ




楽しい

楽しいはずなんだ




悲しい

わけなんかなくて

ないはずで




面白い

可笑しい




僕の言葉を信じるのか

信じないのかを

試すことが




信じたときの安心感を

嘘だと知ったときの絶望感を

考えることが




僕の脳を心を

めちゃくちゃに高揚させる




ふわふわして

くらくらして

はあはあして




滅茶苦茶に 目茶苦茶に




あああああ

楽しいはずだよ




すべてが壊れて崩れて

どん底に

落ちていくまではね




僕は

楽しいはずだ








- ナノ -