願い事



今にも降り掛かってきそうな

そんな星々を見上げて

時折流れていくのが分かると

隣に座る君の顔を盗むように見た




まるで悪いことでもしてる気分




こんなに半端な関係じゃなければ

きっともっと楽なんだろう




何か願ったの?




気になるけど聞いたりしない

奥手とかそんなんじゃなくてさ




笑ってくれるならいくらだって

冗談くらい口に出来るけど

真面目なこと言って困らせてしまうんならと

何度も 何度も唇を噛むよ




悲しいとき 傍に居てやれても

僕自身が悲しませるのだけは御免だし




壊れなければいい

このままならいい

君が君でいてくれるのなら

僕はそれ以上を望んだりしないさ




君がこの先も笑ってくれるなら

僕はこれでいいんだと

願い事なんて何ひとつ無いんだと




流れていく白い光を見つめて

君には気付かれないように

心の中で呟いた










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