粉雪



ひらひら。




そんな風に舞い落ちていくそれを

悴んだ手の中に招き入れる。




冷たさなど感じられない程に

僕の手は冷え切っていたようだ。




握り締めると、胸の奥が犇めくような

そんな感覚がした。




純白に包まれるこの季節になると

君の事を思い出してしまうんだ。




…会いたい。




願っても祈っても

叶わないことは分かっている。




だからこそ、こんなにも

切ない気持ちになってしまう。




僕は…




冬なんて嫌いだ。








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