簡単に…



僕が 本当の自分を

ありのままに曝け出していたのが

君はおかしくて仕方が無かったの?




こいつは頭がおかしい

いつか傷付くことになるとも知らず

なんて馬鹿な人間なんだ と




そんなふうに思いながら

僕の隣にいたっていうの?




今まで どんなものと戦って

どんなことに苦しんで

どれほどの傷を抱えていたか

それすら忘れられるような




誰もが僕を知らない世界で




やっと

やっと




怖がらなくていい

泣かなくていい

自分が自分でいられるような

安心できるような そんな場所に

出逢えたと思っていたのに




なんだ…

なるほど

僕は初めからずっと




ただの




独りぼっちだったんじゃないか




僕が

死んでさ




ニュースにでも出ていたら




君は腹を抱えて

大笑いでもするんだろうか




ざまあみろ とでも

呟くんだろうか




それなら僕は

そいつを楽しみにして

簡単に死ねそうだよ










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