未練角砂糖



本当に

本当なんだ




君のことが好きだった

今も変わらない

君のことが好きなんだ




こんな風になるなら

たったあれだけの

角砂糖くらいの小さな感情で

機嫌なんか悪くしないでさ




それでもいいんだって

君がいいんだって

自分に言い聞かせていれば

良かったのに なんて




今更後悔したって遅くって

何にも変わりはしなくって

ただ ただ

ツラくて 悲しい

苦しくて 痛い

そんなのばっかりが残っちゃって




もうどうしたらいいか分かんないんだ




嫌いになんて

なれるわけない




だから自分を責めて

責めて 責めて

追い詰めて

どこまでも どこまでも

お前のせいだと罵り回って




ひたすらに

自分自身を呪い続けてる




もう 僕はね

自分のことを好きになんかなれない




君に好きと言ってもらえた

あの時の僕とは違うから

まるで違う人のようだから




あの日の角砂糖を

口の中で何度も噛んで

ざらざらと

ゆるゆると

溶かそうとしたって




やっぱり

もう ダメみたいなんだよ




甘かったはずなのに

僕のあの時の感情は

舌が麻痺るほど苦くって




会いたいなあ




って思わされるような

そんな味しかしないんだ








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