※裏




「………静雄、付き合ってからずっと、あたしとセックスしてくれないじゃん!…ムラムラしないのかと思ってて、別れるって言われたらどうしようって、だからわざとエッチな格好で寝たりしたのに…馬鹿!静雄のばかあああああ!!」



そんなのってアリなのか?と思ってしまう程に、名無しの言葉は今まで俺が微塵も知り得なかったことだった。考える限りでエロい格好で名無しが寝ていた記憶は皆無だ。一体いつ戦闘態勢だったんだ?つか…お前もヤりたかったのか!



「……ヤりたかった、のか」



俺が間抜けな顔をしているだろうままに小さく問いかけると、名無しは火を吹きそうなくらいに真っ赤に顔を染めながら俯いてしまった。心無しか震えているのはきっと恥ずかしいから。俺は目の前にいる名無しが愛くて仕方なくなり、無意識のうちに抱き寄せて震える柔らかい唇を貪った。

名無しが驚いて俺の肩を押すのも気にせずに身体をきつく抱き締める。抱き上げてベッドに下ろせば激しいキスに目を潤ませる名無しと目が合った。今まで無理矢理に押さえつけていたドロドロした感情が溢れて仕方なくなり、また唇を奪った。飲み込んでしまうように唇を捕えてから奥へ奥へと逃げる舌に自分の舌を絡ませる。舌の裏筋をなぞるように舐めてから今度は上顎の裏側を舐めると、名無しは口をだらしなく開いたまま大人しく俺を受け入れていた。



「我慢、しなくて良いってことだよなぁ…?」

「…いっ、今から?」

「当たり前だろ。もう一秒だって待てねぇ」

「……じゃあ、えっと、よしっ!」

「…………わん」



実はびっくりするくらい緊張していて。

ゆっくりとシャツのボタンを外し、服の隙間からちらちらと見えるぐらいであった白い肢体を露にしていく。名無しは先ほどまで真っ赤になって恥ずかしがっていたくせに、俺の間抜けな返事やたどたどしい行動から緊張しているのが伝わってしまったらしく、クスクスと小さく笑っていた。笑われたのが悔しくて胸を潰す為に付けているサポーターを外して、ゆっくりと柔らかい乳房を揉み上げてやった。小さく漏れた吐息が何とも色っぽくて、俺はツンッと立ち上がり始めた突起へ無意識にも舌を伸ばし、吸い付いていた。吸い付いてやれないもう片方はしっかりと人差し指と親指で摘んで、グリグリと弄んでやる。堪えるように名無しが声を抑えるから、それが背徳感を煽って、煽って、煽って。

微かに聞こえたヌチュッという水音に気付いて足を開かせれば下着の意味を為さないまでに濡れたまんこが目に入る。鼻を近付けると驚くくらいにいやらしい臭いがして、恥ずかしそうにする名無しが可愛くて下着を破るように脱がしてからその蠢くまんこを舐め回した。コリコリと主張するクリトリスを噛んだり吸い上げてみたり、舌先で小刻みに舐めると名無しは何度も我慢出来ずに声を張り上げてイく。溢れる蜜が欲しくて、俺は名無しの下半身をまるで肉にがっつく獣みたいに抱え込んで貪った。



「ん、ぁ、……」

「名無し、」



どのくらい名無しの身体を弄り回していたか、しつこいくらいの愛撫を続けたことで、もう名無しの下の口はゆるゆる。涎を垂らして待っているから、俺は本当に慎重に、ペニスの先を触れ合わせて挿れた。

ぐちゅり、と入り込んで行く俺の血管が浮き上がるまでに興奮したガチガチのペニス。食い千切るように締め付けながらもペニスを奥へと誘う名無しの肉壁はとんでもなく気持ち良くて、腰の辺りがキュッと切なくなる。気を緩めたらきっとイッちまう、と俺は名無しの半開きな唇に舌を這わせて意識を戻させた。



「っ、…ぁ、…静雄!…好きだッ…んっあ、あ!」

「…俺も、ッ……愛してる、」

「ひ、ァアっ…、し、ずッ…愛して、るから…ぃあ、アッ」



ズチュッ、ヌチャッ、と激しいねっとりした音が部屋に響いた。それにハモるとは言えないものの、俺と名無しの声が合わさる。

こんなに興奮するセックスは産まれて初めてで、こんなにどうしようも無く誰かを好きになったのは…きっと名無しが最初で最後だ。そんな事を考えながら何度も何度も名無しの奥に先端を押し付ける。グリッと壁に当たれば名無しは仰け反って喘いで、此処が好きなんだなと分かって嬉しさが込み上げた。

愛してる、なんて言葉じゃ足りねぇ。俺の名無しへの気持ちが全部全部、名無しへ届いたら良い。名無しを俺がどれ程までに愛しいと思ってんのかを知れば、名無しが一々感じたりする不安とか色々は微塵も無くなるだろう。名無し、愛してる。俺は馬鹿だから言葉にしか出来ねぇけど、これは本当だからな。



「あ…ッ、く、…出る、」

「あた、しもっ…イく、静雄、ッ…イっちゃ、ンァアアアア!!!」

「ッ、はっ…ァ!」



ビュクッ ビュクッ

イく間際に引き抜いて名無しの胸元でペニスを扱けば、勢いよく濃いのが吐き出されて名無しの顔や身体に飛び散った。名無しは小さく震えながら気持ちよさそうに目を細めて俺を見つめて来て、俺は青臭いのも気にせずにまた名無しを抱き締めて小さなキスを何度も繰り返した。

このまま、何か、そうだ…止まっちまえばいい。

よく分かんねぇ感情がドロドロと精液に混じって溢れた。














いやあ、久しぶりに裏!
ちょっと疲れたよ



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