泣いている、だろうね。


君は感情の起伏が激しい男だから。


それにいつも振り回されて来た。



「…やっぱり、泣いてた」

「…っ…ジー、ノ?」



ナッツが仕事に出てから、ベーコンを作ってみようかと暇を持て余す故の馬鹿みたいなチャレンジ精神が働いて、材料を調べてから市場に来ていた。風味の決め手になる燻す時に使う、ウッドチップ。林檎を使おうか、日本から取り寄せて桜を使おうかとても悩んでしまって、僕は市場をぐるぐると歩き回ってしまった。それが原因という訳では確実に無いだろうけど、最近めっきり強くなってきた日差しのせいか、くらりくらりと何かが影の様に僕を包んで、突然息が出来なくなった。

僕は知らぬ間に色々と疲れて居たのかも知れない。

いつの頃…あぁ、あれはタッツミーが来てすぐの頃だ。本人に言うのは苛立たしいから言わないけれど、彼の采配は奇妙奇天烈であり的確であった。サッカーの楽しさを思い出した。確かに僕はスーパースターだけど、シュートが得点に繋がるのが当たり前に感じている訳じゃない。純粋に楽しかった。



「ジーノ、…帰ろう」

「何を今更。僕なら大丈夫だから。このまま…」

「いや、もっと前に気付けば良かったんだ。俺達は受け止めなきゃいけない。皆の思いを受け止める義務がある。自由を選んだから、」



退院してから2日、何となく重苦しい空気の中でナッツが呟いたことは、半分予想通りで半分は聞きたくなかったことだった。今更何を言うんだと笑って何でもないように振る舞うけど、変なところで感が良いナッツ。くるくると洗濯物が回る洗濯機を眺めている僕を後ろから抱き締めた。

僕は泣いてた。
正確には泣き始めていた。
不安だったんだ。

皆の思いを受け止める義務がある、それは分かっている。逃げてばかりじゃ居られないから。でも受け止められるんだろうか。それにナッツ、君がまた居なくなってしまうんじゃないかって。



「…ジーノ、」

「分かってるよ、君が戻りたいならそれで…」

「俺はジーノから離れない。もう大切な物が何か分かってるつもりだからな。ジーノ、ついてきて欲しい。ずっと、傍に居てくれないか?」






それから数ヶ月後、俺達は割れんばかりの歓声に包まれて、青々とした芝の上を駆け回っていた。相変わらずジーノはパスを俺に回さないし、可愛い娘は元父親を未だに父親と思いながらも試合は観ないで爆睡。その娘の隣でかつて愛した人が笑って手を振っていた。

後ろを向けばサラサラと揺れる髪をふんだんに見せつけながら涼しげな顔をしているジーノ。俺はこの前、ジーノを見過ぎだと監督に叱られてしまった。仕方ない。今もこの先もずっとずっと愛してる人なんだから。あ、イテッ。ジーノに蹴られた。照れてるんだな、可愛い奴。

とまぁ、これはなんやかんやで幸せまっしぐらな完璧ストライカーな俺と超絶美人なジーノのお話。何があったかなんて考えてくれたら何となく分かるだろ?それの三倍は大変だった。実際はな。



「よそ見しないでよ、バカナッツ」

「絶対しない。ジーノ好きだああああああああ「夏木っ!お前、次にジーノによそ見したらスタメン落ちだからな!」

「ぎゃああああ!頑張りますっ、夏木陽太郎頑張ります!」









(ラララ、)
(イースト、トウキョー、ユナイテッード!)















やっと、やっと終わらせられた!
うわぁあああん(;Д;`)

やっぱり幸せにしちゃいました!
いやぁ、心中しちゃうとか結局イタリアに留まるとか色々書いては消して、書いては消して…

え、結局ぐだぐだ?
知ってる゚+。(*′∇`)。+゚←


あっ!
そう言えば…なんか作中で書いた舞台を使った映画が公開されてるらしいすなwww
何という運命wwwwww

実は行ったこと無いのは内緒←


金のおぱい揉みたいじゃん!←


とりま、長らくの間お付き合い頂きありがとうございました。本当に本当に色々な方に感謝の嵐でございます。

今、他ジャンルの夢を書いている中で…ジャイキリはもう少し色々温めてからまた書こうと思います!

この話に絡ませて…
実はさか…おっと←

またお会いしましょー\(^O^)/
本当にありがとうございました!
これからも宜しくお願いします^^



20110614