感想 ▽
29.死神と死にたがり
2010/07/20 - 辛口感想
ジャンル:恋愛ファンタジー
長さ:長編(連載中)
『死にたがりは、』まで読ませていただきました。
いいかげんなあらすじ:
罪人の死体を好んで食べる、死神の少女・リブラ。
死人の魂を迎えにいくため、人間の世界に赴いたリブラは、とてもきれいな少年を目にする。
窓の向こう側で自分の腕を切る少年に、リブラは恋をするが……。
クセが強いため、好みが分かれそうな作品です。
文章は平易で読みやすいのですが、視点が不安定でした。
また、風景描写の具体性に欠けています。
話の軸がしっかりと示されてあるため、今後の展開に期待できます。
乙女チックで甘い雰囲気な文章が特徴的な作品です。
レトロな少女漫画を現代的にしたような文体でしょうか。
結構クセが強いです。
初っぱなから主人公の女の子が、血の滴る人肉を食べていたり、
お耽美なかおりのする相手役の男の子がリストカッターだったりと、
好みが分かれそうな印象を受けました。
文章は平易で読みやすかったです。
しかし、視点の不安定さが気になりました。
基本的には一人称で書かれているのに、たまに三人称の混じることがありました。
さらに、一人称なのに、主人公が外側から描写されている部分もありました。
また、心理描写はしっかりとしているのに対し、風景描写の具体性に欠けていました。
「長い」「大きい」「高い」などと書かれていても、それだけでは規模を把握できないのです。
独特の空気はよく出ているため、なんとなく雰囲気だけで読めてしまいます。
ですが、情景はイメージしにくかったです。
あと、「頭痛が痛い」的な言葉のミスが少し気になりました。
ストーリーや構成については、まだ序盤すぎて、特に言及したい点はありません。
ただ、話の軸(リブラの恋)が早々に示されていたため、先の展開に期待できます。
ちなみに、ネタバレは好きではありません。
そのため、現在掲載されている分を読み終わるまで、人物紹介には目を通しませんでした。
なお、本編と人物紹介とで、特にギャップはありませんでした。
したがって、作者さまの頭のなかにある物語を、順調に作品に落とし込めているのではないでしょうか。