感想 


1.煌めく世界ときみ
 2009/09/05 - 辛口感想
ジャンル:現代
長さ:中編/完結


いいかげんなあらすじ:
大学進学に伴って上京していた主人公(♂)は、夏休みに帰省した際、数年ぶりに開かれる地元の夏祭りの実行委員に参加。
祭りの準備を通して、主人公は実行委員のオジサンたちや、幼なじみ(♀・カワイイ系)が抱いている、祭りに対する熱い思いに触れていく。


現実では見かけないけれど、二次元ではよく見る話です。
全体的に内輪ネタっぽく、物語に没頭できませんでした。
しかし、文章は読みやすく、ストーリーもまとまっています。
小説を書きなれている印象を受けました。





ストーリーもキャラも、ステレオタイプかつ薄味で、
かといって「夏祭り」の雰囲気が出ているわけでもないため、少々退屈でした。

特に、実行委員のオジサンたちがみんな似たようなタイプで、違いがよくわかりませんでした。
また、数々の熱いセリフも一般論で、おもしろみに欠けていました。

全体的に内輪ネタっぽいため、物語に入り込めませんでした。
登場人物とは違い、舞台や祭りに対して思い入れはないため、
キャラとの間に温度差が生じてしまったからでしょう。

また、興味の持てない会話や準備風景が長々と続くため、途中で飽きました。
ストーリーの進行具合のわりに、文字数が多いようにも感じました。

構成もイマイチでした。
夏祭りが始まる前、クライマックス直前で、なぜエピローグとあとがきを入れたのか、意図が読めません。
まだ物語は続いているのに、エピローグとあとがきでストーリーが分断されてしまい、興ざめでした。

文章は演出のための描写が少なく、単調なため、味気ないです。
また、地の文や描写を挟まずにセリフが続くため、
誰のセリフなのか、わからなくなることもありました。

ですが、文章そのものは整っていて、書き慣れた印象を受けました。
テンポもいいため、サクサクと読み進められます。

なんだかんだいいながらも、読むのはまったく苦ではありませんでした。
文章、設定やストーリーにおいて、特に引っかかる点がなかったからです。
勢いはないものの安定感があり、安心して読めるのも長所でしょう。

また、この作品はベタな話です。
どこまでも王道まっしぐらです。

仲間たちと一丸となって祭りの準備をし、
実行委員長と熱い口論を交わしたり、
幼なじみと楽しく屋台を回って、最後にはサプライズがあったり……。

などなど、「ベタ、だがそれがいい」というポイントをはずしていません。

さわやかで読みやすい作品なので、上記のシチュエーションにピンときた人には、すごく楽しめる作品なのではないでしょうか。


 |  | 古




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