04.妹に欲しいな




04.妹に欲しいな

・雪男+燐+しえみ+子猫丸+志摩





「お?なんかしえみの緑男いつもと違くね?」

「あぁ、本当だ。このリボンはしえみさんの手作りですか?」

「ゆきちゃん凄い!よくわかったね!これは古い着物から作ったんだよ」

「へぇー…お前、案外手先が器用なんだな」

「それ、そっくりそのまま兄さんに返されるよ」

「えへへ、そうかなぁ」

「……うん、まぁ、しえみさん相手だとそうなるよね」

「あっ、このお花の髪ゴムも着物から作ったの。他にもいっぱいあるよ」

「ぅえ!?こんな立体的な花が布から出来んのか!?」

「あははっ中に型紙を入れてるんだよ」

「それにしても、しえみさんはセンスが良いですね。どれも凄く綺麗な色だ」

「ありがとう!ゆきちゃんもつけてみる?」

「えっ!?い、いや、僕は…、」

「俺がつける!」

「……は?」

「いいよ〜。どれがいい?」

「んじゃ、この赤い花のやつで」

「わかった。結んであげるから下向いててね」

(そっか。兄さんは普段から勝呂くんに借りた髪留めで前髪をまとめ上げているから抵抗がないのかも)

「はいっ!出来たよ燐、鏡見てみる?」

「うーん…流石の俺でもこれは似合わねぇ、か…?」

「似合う似合わない以前に、兄さんがつけると一気に馬鹿っぽく見えるよね」

「なんっで半笑いなんだよコラ!目ぇ反らすな半笑いメガネ!」

「そんなことないよ燐、すっごく可愛い!」

「え、えぇっと…しえみ、気持ちはありがてぇんだけどよ…可愛いっつーのはそれはそれでなんか違くね?」

「えっ!そ、そうかな…?」

「しえみさんが気を使う必要なんてないんですよ。似合わないのは本当なんですかrブフッ」

「っだぁあぁああ!もういいっ!外す!」

「あっ、駄目だよ燐!無理に引っ張ったら髪の毛抜けちゃうよ!」

「わぁ、奥村君どないしはったんですかそれ」

「奥村君が調子に乗った結果です」

「てめぇ雪男、今日の風呂は覚悟しとけよ…?絶対ぇホクロ数えて増やしてやっからなぁ…っ!」

「それ、僕が兄さんと一緒に入らなかったら済む話だよね」

「ふ、二人とも落ち着いてください!」

「ねぇ三輪君、燐変じゃないよね?可愛いよね?」

(なんや間の悪い時に話しかけてしもたんかなぁ…!?)

「ねっ!」

「あ、あの…えっとですね…」

「妹に欲しいな(志摩の声マネ)」

「「!!!??」」

「へっ!?み、三輪君?」

「ち、ちゃいます!今のは僕が言うたんやなくて志摩さんが…!」

「ブフォッ!!まさか杜山さんが信じてくれるとは…!ア、アカン!お腹痛い!あははははっ!!」

「凄い!志摩君モノマネ上手だね!すっかり騙されっちゃった!」

「そないに似てるとは思えませんでしたけど…」

「ほんまに?杜山さんに褒められたからにはもっとレパートリー増やさなあかんなぁ」



「……なぁ、雪男」

「……なに」

「今のちょっとだけ似てたよな。まじで子猫丸が言ったように聞こえて思わず鳥肌立ったんだけど」

「…うん、僕もだよ」




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お題配布元『確かに恋だった




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