こっからここまで





「こっからここまで」


すらりとした白く長い指が俺の右肩から掌までを、つつつ、となぞる。


「…………あぁ?」

「俺、シズちゃんのこっからここまでが好き」


にやりと生意気な笑顔を浮かべながら、臨也の指は俺の腕の上で行ったり来たりを繰り返している。大人しく腕枕されていると思えばコレだ。
今度は一体何を言い出すのかと思い、俺は先を促すように黙った。どうせくだらねぇ話だ。俺が真面目に聞いたところでどうなるわけでもないだろう。


「実はさ、俺がシズちゃんを好きになったのってこれがきっかけなんだよね」

「…………は?」


思わず声を漏らした俺を見た臨也は楽しそうに笑った。


「だってさ、あんな凄い力がこのほっそい腕に秘められてるんだよ?興味をひかれないっていう方がおかしいでしょ。初めてバイクを投げ飛ばした時のシズちゃんはカッコ良かったなぁ。別に筋肉フェチっていうわけではないけどさ、なんかいいんだよね、シズちゃんの腕」

「…………そうかよ」


俺の腕をなぞっていた指はいつの間にか掌へと移動しており、ぎゅっと手を繋がれた。
相変わらず臨也は楽しそうに笑っており、何度も感触を楽しむように繋ぎ直される。意味がわからなかったが、とりあえず臨也の手を握り返してやると一瞬驚いた顔をした臨也がふにゃりと笑った。


「…うん、でもやっぱり今は俺のために力を制御してくれるシズちゃんが好きだな」


あったかいし、と言って珍しく無邪気に笑う臨也に不覚にもドキッとしてしまった俺は腕枕していた左腕を臨也の頭ごと自分の方へ引き寄せた。











あぁもう何だこいつ可愛い!








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とりあえず二人は裸体です←
朝チュン、かな…?←
腕枕っていいよねっていうことが伝えたかったんです!
あとこっそり短い文章を書く練習も兼ねて…^p^

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