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眼下の景色を眺めてメガトロンは満足気に排気した。
散らばる手足は憎きオートボットの者共。このままいけば数年もしないうちにオプティマスを筆頭とした幹部格も膝を着き、サイバトロン星はディセプティコンのものとなる。


「どうだステラ、素晴らしいとは思わんか」


メガトロンが赤い目を細めて斜め後ろに控える部下に声を掛けると、深く首を垂れたまま、


「その通りでございます」


と肯定した。


「であろう?」

「め、メガトロン…!」


二人の前に傷付いたオートボットが現れ、宿敵ディセプティコンを率いる破壊大帝に震える手で武器を構えた。


「ふん、またスクラップが一つ増えに来たか」

「はい。きっとこの者達も、」

「よくもぉ俺の仲間をぉぉぉ!!」


携えた武器を構え、雄叫びを上げながらメガトロンへと走り出す。
あと一歩だった。


「貴方の勝利を祝福するでしょう。そして最後は跪き感謝します…この戦争を終わらせた主君に」


メガトロンの背後から突き出た凶器は命の象徴であるスパークを正確に貫き、痛みを感じる暇もなく絶命した敵を興味なさそうにステラは蹴り飛ばす。ゴロンと転がり戦場に散った。

口角を凶悪なまでに引き上げメガトロンは爪が食い込む程力強く強引にステラを寄せてその胸に納めた。
無表情にステラが主を見上げると、主はステラの顎を掴み喉へ爪を走らせ囁く。


「ステラ…ステラ。お前は決して裏切らない忠実な配下。 唯一我が失いたくないもの。お前は誰にも渡さぬ」

「はい…我が主、メガトロン様の仰せのままに」


頭部を抱き寄せられるステラの口元には戦場に相応しくない、慈しみと愛しさに溢れた美しい笑みが浮かんでいた。










後書き
サイバトロン星で争ってた頃のお話です。

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