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「あ、また会ったようですね三角様」
病院の中。最近馴染みの声に、下半身が二つ合わさったマネキンを折り重なるようにして殺していた三角頭は振り向かなかった。
「あーあー、今日もまた派手にやってます」
「…」
プイというよりグルリとその大きな頭を振るい、レイの現れた道とは逆をあえて選んで、大鉈を引き摺りながら移動を始める。
先程相手にしていたマネキンはもうくたりと動かない。
「あ、ちょっと待って下さいってば!」
そんな三角頭を追いかけようとしたその時。
マネキンが立ち上がった。
まさか生きているなどとは露にも思っていなかったレイは驚きに立ち竦み、マネキンは受けたダメージにふらふらと足を揺らしながらも一歩一歩と近づいてくる。
レイの目の前にマネキンが迫る。そしてその足を振りかぶった。
「あ、」
彼女に動く気配が無いと気付いたとき、三角頭は緩慢に頭を動かし微かに振り返った。
そして見えた光景に無意識に大鉈を持ち上げ、突き出した。
その一撃は正確にマネキンの中央を貫き、レイの胸の一歩手前まで迫っていた。
その事実にはっとして慌てて手を引くと鉈と一緒にマネキンの死体まで手繰り寄せてしまった。引っ込みがつかずそのまま白い肢体を引っ掴み再び反転。
「さ、三角様…私を守ってくれたのですか………?」
ギィギィと刃がコンクリートを削る音に意識を取り返したレイが呟く。
その頬は薔薇色に染まっていた。
後書き
初書き三角様と噛ませマネキン。
映画見て三角様LOVEの気持ちが抑えきれなくなりました←
130715
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