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たまには休もうよ!
『んしょっ…!』
ゴトッ
「なんだ、それは」
ショックウェーブの部屋にノエルが箱型の何かを置いた。
パネルをいじっていたショックウェーブは振り返りそれを見る。
『人間の女の子がくれたの!電気で動くんだって!』
「はあ…いつも何かを持ってきては俺の部屋に置くのはやめてくれ…」
周りを見るとそこは、ぬいぐるみや用途の分からない歯ブラシ、扇風機、鍋…
すでにショックウェーブの部屋はノエルの持ってきたもので溢れ返っていた。
ノエルはこの部屋に入り浸りするうちに、ノエルの自分の部屋状態となっていた。
『だって〜、珍しいんだもん!それに…私ってここで生活しているようなものだし…、…ねっ?』
「自分の部屋に戻ればいいじゃねえかよ」
再びパネルに顔を戻し、作業を始めるショックウェーブ。
しかし、それは彼女によって止められる。
がばっ
「おい、俺は仕事中だ」
ショックウェーブの胸にノエルの白い腕が巻きついてきた。
『ショックウェーブってば仕事ばっかり!たまには休憩しようよー』
後ろで抱きつきながら彼女は言う。
その言葉に一瞬作業を止めて、やれやれと細い爪で頭を掻く。
「今日だけだからな、明日はそうはいかんぞ」
そういうと椅子から立ち上がり、彼女を抱きあげた。
『わっ…と、えっ…ええええっ』
「じたばたするな、落とすぞ」
急に抱きあげられたノエルは、ショックウェーブの腕の中で手足をばたつかせるが、その言葉を聞いておとなしくなる。
抱きあげたままソファーの上に座って、箱形の何かのスイッチを入れた。
『こ…これってね、テレビって言うんだって。人間の娯楽らしいよ。映像を見て楽しむの!』
膝の上のノエルがこの箱の説明をした。
ショックウェーブは足の間にノエルを挟み、この箱をじっと見つめる。
「人間の観察にはちょうどいいな、これは使える」
テレビの中はどうやら恋愛ドラマのようで、男女がぎゅっと抱き合っていた。
『人間の愛情表現って私たちと似ているのね』
「…私たちと?」
ふと疑問に思ったショックウェーブが笑った声で名前に聞く。
『わあああ、違う…っ!!べっ…別に私とショックウェーブって事じゃなくて…ッ、全体よ全体!!』
しまった、と思ったノエルは訂正をしようと焦っていた。
「ふ…冗談だ」
ショックウェーブはからかうように笑う。
ノエルの顔がポンと熱くなり、体全体がフリーズしたようだった。
『馬鹿っ!もう!!ショックウェーブの馬鹿ぁ!!』
ノエルは振り向き、ショックウェーブの胸をぽかぽかと叩く。
ぎゅっ
『…えっ、…わっ!!』
その手がショックウェーブに掴まれ、ぎゅっと顔の近くに寄せられる。
「ならば、俺たちもしてみるか?」
再度ノエルの顔が熱くなる。
冗談ではなさそうな赤い目がノエルをまっすぐに見る。
『ショ…ショックウェーブ、…はわっ!!』
本当に一瞬の出来事だった。
長い腕に体を抱き寄せられて、ぎゅっとされる。
「ノエル、休むのは今日だけと言ったが…、これなら明日もやってあげなくもない」
『あ…』
あまりの心地よさに目を瞑り彼の体にもたれかかった。
たまには休もうよ!
『ふふ、私は口あるけれどね!』
「ロングアームに姿をかえようか」
『えっと…そのままでいいよ、その方が好きだもん』
「口はないが、これだったらできるぞ」
『わわっ…』
ソファーの上にノエルを押し倒した。
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「もぐもぐ。」のpiro様からの頂き物です!
ショックウェーブが主人公に甘い辺りに悶えます←
ありがとうございました!
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