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「は?」


言われたのは予想外な言葉だった。待て待て、とトールは必死に考える。
彼がこんな事を言い出すとはどういう事であろうか。


「アケマシテ、オメデトウ」

「繰り返さなくても聞こえてるよ」


度し難い言葉にトールは唖然とし、数瞬後には頭を抱えた。
昨日飲んでしまったのだろうか。
はたまたブレインサーキットに異常が現れたのか。
理由はともかくあの情報参謀が口にするような言葉ではない。


「正月ダ。タマニハいべんとニ参加スルノモアリダロウ。ソレトモ息抜キスラ許サナイノカ?」

「いやいや、別にそんな話じゃなくって!」


心なしかシュンとした雰囲気にキュンとしたものを感じて慌てて首を左右に振った。サウンドウェーブを可愛いと思うなんて天変地異の前触れだ。


「単に驚いただけ、」

「ソウカソウカ一年間頑張ッタ俺ヲ労ッテクレルカ」

「え」

「デハオ年玉ヲ貰ウ」


言うが早いかあっという間に無表情を見せ付けたサウンドウェーブがトールを抱き抱えた。
情報参謀というわりに巨体を持つ彼に抱えられてはミニボット同然なトールに抵抗する術はなく…。

その日彼女を見かけた者は居ない。





後書き
あけおめです。
取り敢えず新年最初は穏やかなものにしました(^O^)/
このあとは優雅にカセットと過ごす参謀の傍らでひたすら強制労働させられていそうです。

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