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航空機が展示された博物館の中、ブラックバードが古の力で蘇る。
錆び付いた体に不満をあらわにして、ジェットファイアがズカズカと外へ出た。
そして変わってしまった状況を少年ことサムが説明しているうちに彼女は現れた。
人間だ。
真っ赤で派手なスーツを着ているがそれに負けない迫力を持つ緋色の髪。強い意志を宿した切れ長なその瞳に射貫かれるだけで昇天してしまいそうだ。
どこからどうみても、人間だった。
「老いたものだな」
しかしその不遜な態度や物言い、雰囲気は酷く長い時を生きたような疲れと、経験が感じられる。
どういうことなのだろうかと訝しく思っていると。
「…トール、か?」
と悩んでいたジェットファイアが口を開く。
「ああそうだ。分かってくれるとは流石だね」
「…忘れられんさ。真っ先に鞍替えした人物なんての」
「酷いなぁ友人として覚えていてくれなかったのか」
「急に姿を消したもんでなぁ。戦争に明け暮れるうちに忘れてしもうたわ」
「地球に落ちていたんだ」
「そうかい。で、その姿は一体どうした?」
「墜落時に体の大部分がやられてね。アリスたちの見様見真似でだよ」
くら替えした、という言葉にサムとミカエラが反応する。しかしのんびりと口を交わす二人に何となく状況が読めなかった。
「ねえちょっと待ってよ。状況を整理したいんだけど…そっちの女の子、」
「トールという」
「そうトールさんはジェットファイアと同じでオートボットに来たってことでいいのかい?」
「違いない。恐らく歴史上一番最初に寝返ったといっても過言でないな」
「あ、そう」
もう何が何やら、と頭を抱えるサムをいつの間にかいたバンブルビーが覗き込む。
バンブルビーは戸惑いながらも彼女を信頼した目で見ていた。
「そうじゃ」
「…もう何て言われても驚かないぞ」
「ワシの女じゃからの。いくら美人だからって手を出すではないぞ」
「お、っ!!?」
後書き
相変わらずのぶった切り。日を空けるものではないですね…。
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