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その瞬間背後に衝撃を感じ。
多大なダメージを受けながらも確認するために振り向くと武器を構えた銀色のオートボット。


「そうか、オプティマス。結局私は信用をされなかったというのだな」

「ち、違う!まさか彼が攻撃するとは思っていなかったんだ!」

「残念だ…。もう君に会わない事を願うよ」


苦しそうに悲しそうに辛そうに、純粋にショックだという顔を見せるナイトレイ。でもその中に憎しみの色はなかった。
本当は理解していたのだ。オプティマスが悪いのではないということを。
でもオプティマスは信じられても、オートボットを信じることは出来そうになかった。

言葉に衝撃を受け、オプティマスは去りゆくナイトレイを唯呆然と見送る事しか出来なかった。


「司令官、ご無事ですか!?」


慌てて駆け寄ってくる仲間に非はない。
自分がきちんと連絡を入れてナイトレイの説明をしておけば良かったとオプティマスは自分の怠慢を後悔し俯く。
心配する部下には悪いが、そうでもしないと彼を責めてしまいそうなのだ。
そして大型のトラックに変形し驚く者たちを尻目に立ち去った。

突然トランスフォームしてどこかへ行ってしまったリーダーをみてサイドスワイプは呆気に取られた。
そして煮え切らないその行動に苛立ちを覚えて何としてでも理由を聞きだそうと、己もトランスフォームして追い掛けようとする。
しかしそれは人間の少年によって留められる。


「おいサム!何なんだ一体…」

「オプティマスは今さっきまで彼女…ナイトレイと話していたんだ」

「ハァ?何でディセプティコンなんかと司令官が話すんだ」


サムは飲み込みの悪いサイドスワイプに呆れて溜め息をつく。
と、サイドスワイプは居心地悪そうに身じろぎしてトランスフォームした。


「司令官、追うから乗れ。んで話せ」

「はいはい」


そうして撤退させられ住人の居ない街を走る。
サムの話を聞いてもサイドスワイプは納得のいかないようだった。
しかし司令官が信じた、ということもあり複雑な様子でもある。


「しかしよぉ…」

「彼女のディセプティコンシンボル、どんなだったか分かる?」

「ん?確かやけに引っ掻き傷が付いていたな」


対峙した彼女を回想してサイドスワイプが返す。


「多分…剥がしたくてしょうがなかったんだと思う。でもボディに刻まれた忠誠と…あと他のディセプティコンが許さなかったんだろうね。何度も刻み直されてたよ」

「…」


女性に弱いサイドスワイプは気まずいというように体を揺する。乗っていたサムは急な揺れに対応出来ず悲鳴を上げた。





20110805

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