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深夜、人目の少ない頃ナイトレイは走っていた。
速度は規定のものを守りホログラムも出し道路の左右も間違えていない。
これなら人間に発見されないしオートボットもぐちぐち言わない、ディセプティコンもオートボットの見張るこの地に来ないだろうと推測していた。
事実今のところ注意を受けていない。
そして通信も来ていない。
しかし最後の一つについては未だ不安を抱えていた。だがナイトレイは走ることをやめない。やめられない。
ナイトレイの行為は矛盾していた。

隠れ住む場所に戻ると黄緑と赤が見える。
それらはナイトレイの姿を捉えると形を変える。
オートボットのスキッズとマッドフラップだった。
その目には嬉々とした表情が伺える。


「姐さん!」

「姐サンお帰り!」


大層懐いているのかナイトレイの回りを子犬のように走り回っている。
ナイトレイがため息をつくとピタリと止まって不安げな顔に切り替わる。ナイトレイがトランスフォームした。
惚れ惚れとツインズは見上げた。数瞬後頭部に鉄の感触。姐と慕う者に撫でられて少しずつ恥ずかしそうに俯いた。


「そう不安にするな。ただ、もう少し変形する場所を考えような」

「ハイ姐さん」

「喜びが抑えられなかったんだヨ」

「OK、分かったから落ち着け。戻るよ」


ころころ表情の変わる二人を微笑ましいとナイトレイは見ていた。





20110814

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