▼ 人ロボ逆転(TF)
「あの、大丈夫?」
小さな肩をつまんで微かに揺らしただけのつもりが彼にとってはとても大きな揺れだったらしい。
うわ、と声を上げて飛び起きた。
「此処は…? お、俺は無事だったのか…」
状況が掴めないからまずは己の状況を把握するつもりらしい。
出来ればあまり濡れたくないので早くしてよと考えていると、彼は自分の体のあちこちに触れて何の怪我も異常も無い事を確認し安堵の溜め息を吐いた。
気が抜けて体の力を抜くと周りを見回し、記憶に無い雨が降っている事に気がついた。
あの時怪しいと思っていたがまさか本当に降るとは。
まだ時間はそう経っておらず太陽は微かに西へ傾いている程度。
不自然な影が自分を覆っている事に気が付きその先を辿ろうと視線を上げていく。
巨大、ロボット。
「が…」
「あー…やっぱ怖がるよね」
「ガンダムゥゥ!? やべえクレイジージャパンの開発かナニコレカッコよ過ぎ!」
終われ。
2012.12/17(19:47)