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映画メガトロンかスタースクリームになるはずだったもの

「見えるか、あの敵が」

「ああ、見えるよスタースクリーム。アレはプライムだ。私を売ったオートボットのプライムだ」


乱闘中にも関わらず、上空から聞こえてきた会話にオプティマスは顔を勢いよく上げた。
視線の先にはディセプティコンのスタースクリームと謎の女性型トランスフォーマーが見える。売った、というがオプティマスのブレインサーキットに彼女の記憶はない。
戸惑いながらも手は休まず敵の殲滅を進める。


「、トール?」


ふと、彼女とは似ても似つかない明るく快活な女性が浮かぶ。
トールは美しい女性型オートボットで非戦闘員。オートボットには珍しく空を飛べる。オートボットとディセプティコンの戦が始まり激化の一方を辿る頃、若く頼りない司令官だったオプティマスを助け鼓舞し、時には叱咤した母のような女性だ。
淡い想いを彼女に告白し、見事彼女を手にしたオプティマスは快刀乱麻の勢いでディセプティコンを撃破していた。
だが突如彼女は姿を消し、そしてトールを探したくても時間がなかったオプティマスは星を離れるとき生きているという希望を殺した。


「あら、覚えていたの? ただの棄て駒を」


まさか、本当にトールなのか。いつしかオプティマスの手は止み、そんな司令官に敵を近付けまいと仲間が彼を囲んで戦っている。


「トールなのか!?」


真っ先に叫んだのはオプティマスではなくアイアンハイドだ。
もう記憶など磨耗しているのではというほど太古の昔からオプティマスを支える友は当然トールとも関わりが深く、そして彼は二人のライバルでもあった。
どちらがよりオプティマスを支えているか。どちらがより彼女を幸せに出来るか。
そして二人を繋いだのも、アイアンハイドだ。


「ええそうトールよ。ごめんなさい、あの時死に切れなくて」

「なんだ貴様、死にたかったのか?」

「あら今となっては遠慮したいわ。貴方だって後悔する羽目になるわよ」

「ではトール! どういうことだ!?」


オプティマスはスタースクリームと話す女性がトールだなんて信じられない。しかし同じ女を想ったアイアンハイドは躊躇いなく彼女をトールと断言し、自分の動揺した心を叩き付ける。





みたいな(^O^)/
予定ではスタスクか、メガトロンかでした。

2012.06/22(00:38)

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