2014/03/25 00:54 短編
前の軍パロ続き。
うっかり削除しててCloeさんに送って貰いました。本当ありがとうございます。バーローですいません。
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老人を打った事で辺りは一層騒然とした。
「知らないって言った奴はとりあえずぶつからなー。」
特攻特殊部隊、桁外れの能力の高さ、残虐さを誇る軍内部の狂者を集めた部隊だった。打たれた老体は床に転がり血を惜しみ無く口から溢している。その様がレッドの容赦の無さを物語っていた。 レッドは、特攻特殊部隊を締める部隊長だ。だからこそ、レッドが敵を生きたまま引き摺ってきたときに皆動揺した。 そして現在、
狂気の矛先は自分の所属する軍に向けられている。
最も、レッドは大事な人間に害を為すものを敵とみなし戦場に君臨しているため、自軍だろうと仇なすものであれば関係なかった。だからレッドの中では筋の通った行動なのだが、その事を理解している人間は居らず、狂者の扱いである。
「そうだ!ならグリーンが庇った小隊の奴さ、進言した奴は打たないでやる。あとグリーンの居場所言った奴も殴らないでいいぜ。」
明るい笑みで言うが、レッド以外は全く笑えない状況だった。実際この支部の管轄下にレッドが居るわけではない。レッド率いる特攻特殊部隊は独立した部隊のため上層部からの特命にのみ動く。その為、特殊な権限も与えられており、支部からの処罰は有り得ない。本部からでしか成し得ず、レッドが正当らしい理由を口にし通ってしまえば処罰が下ることはない。そして支部から本部へレッドの行動を報告しようにも、レッドが暴こうとしているのは支部の腐った部分である。出鱈目で敵に回すには、本部から絶大な信頼を得ているレッドは相手が悪すぎた。
「そうだ、奴さんが先に見付けたら、全員処罰だから。嘘は突き通せると思うなよ。」
レッドが追い討ちをかけることでその場にいた人間たちに更なるプレッシャーがかかった。 動けば撃たれ、知らないと言えば打たれる。全員がしらを切ろうにも、レッドの連れてきた敵軍の人間が見付ければ全員処罰される。無事でいたいなら白状するしかない。しかも、求められているのはふたつだから、無事でいられるのは二人か、更に彼の求めた以外で有益な情報をもたらせる人間のみ。しかもその「奴さん」が見付けるまでの時間制限つきだ。 最悪のパターンは、知らないと言って打たれたあとに更に処罰を食らう場合だ。処罰が降格とかならまだしも、レッドの場合、上官への侮辱として粛清も充分に考えられた。 上官に恐喝されている人間達は、リスクについて考え、そしていかにして助かるかを考え出した。今進言してしまえば今度はこの場にいるレッド以外のすべての人間を敵に回すことになる。せめて、個室でとかであれば何人でも白状しただろう。
「何してんすか先輩。」
講堂にフラりと姿を表し、剣呑な空気を無視して声を発した男がいた。レッドの後輩にあたる青年の登場にその場にいた殆どが目眩を覚えたことだろう。
「あれっゴールド。」
ゴールドは、特攻特殊部隊の部隊長補佐だった。つまりは、副隊長であり有能な狂者である。「危険人物が二人になった。」それが解りやすい現状説明だ。
「こいつらがさぁ、グリーンの居所をはぐらかそうとするんだ。」
「えっ、こいつら知ってんだ。」
へぇ、知ってて黙ってたんだ。 その言葉の圧力は絶大だった。ゴールドは気さくだった。軽い性格もあり在駐する所の人間との他愛ないコミュニケーションはよくとる人間だった。だから、ゴールドもグリーンの居所を知らないかとよく聞いていたのだ。なのに、結果は実らなかった。隠されていたことに、猛禽類のような瞳がギラリと本性を映す。
「で、ぼろっ切れの敵は?」
「時限爆弾かな。」
レッドの形容は正しかった。まさしく彼が関係者を見付けるまでが、ノーリスクで助かる方法を考える猶予である。そして、残された時間がそう長くはないことも必然であった。
「なっさけねぇ面だっ!」
時限爆弾は笑った。レッドが見やると男の目線の先には確かに見据えられている人間がいた。 タイムオーバーだ。
ほの暗い笑顔を湛え、悠然とした足取りでレッドは泣きそうな顔をした兵隊の前までいく。今にも泣きわめいてしまいそうだった。彼は今絶望に思考がストップしているのだろう。
「グリーンの居所、知ってるよな?」
優しい声音に、穏やかな笑顔に、内包しきれない滲み出る狂気に兵は震え竦み上がりながら小さく頷いた。
ゴールドに講堂にいた人間全員を処罰する申請と、敵軍の男を送り返すよう指示し、レッドは竦み上がった兵を連れて地下へとやって来た。頑強な扉をパスワードで開き、入った廊下は白く清潔感があった。他とはえらく印象の違った空間である。
「こ、ここです…。」
鍵もかかっていない扉の前まで案内された。いぶかしんでボタンを押し、扉を開くと異臭がした。 奥には人影がある。それは、オレンジ色の髪をしていた。
「お前、講堂に戻っていいよ。」
暗に下がれと言われた男は、泣きそうな情けない顔のまま後退りそのまま逃げるように駆け出す。
「グリーン?」
名前を呼ばれたオレンジ髪の青年はぼんやりとこちらを見る。やはりそれはグリーンだった。しかし、レッドの知るグリーンはもっと線が力強く眼光鋭いかっちりとした青年だった。目の前にいるのは、か弱い肢体を毛布にくるみ隠した、華奢な少年のようだった。 レッドは目眩を覚える。グリーンの首には首輪がはめられご丁寧にリボンで飾り付けられている。 ─女扱いされてキチガッタ上官─
男の言葉が甦った。どうやら面影を僅かに残して豹変した同僚がキチガッタというのは本当のようだ。目の前の歪な存在に歩み寄る。
「立てるか?」
極力、刺激をしないように。優しく声をかけるとそこで異変が起こった。グリーンは突如怯えだし、視線も落ち着かなくなる。
「グリーン?」
「優しくすんなッ!」
名前を呼ぶと、怒号が返ってきた。
「優しく扱うな女みたいに扱うなそんなに弱くない弱くないやめろ女じゃないから…」
ブツブツとレッドに言うでもなく言葉を発するグリーンを見て、レッドは成る程、と思った。我ながら酷く冷静だとレッド自身客観的に思いはするが狼狽えて悪化させるよりは冷静に分析する頭が残っていたのは幸いだ。
「じゃあ蹴ってほしいのか?殴ればいいのか?」
聞けば、更に恐怖の色を濃くしたグリーンはお腹を守るように抱え、踞った。
「お腹は、お腹だけは。中の赤ちゃんが、赤ちゃんだけは。」
グリーンと再会してから早くも二度目の目眩を覚える。グリーンは、どうやら本当に気が違ったようだ。男だという認識はまだ有るみたいだが同時に自分が妊娠しているとも思っているようだ。正常ならば、男は妊娠しないことくらいわかる筈なのに。
「…グリーン。最後に聞きたい。お前の所属はなんだ。」
小さく丸まった軍人に問い掛ける。手を差し伸べはしない、乱暴にもしない。グリーンが望む中にレッドの正しいと思う答えはなかった。
「………。」
グリーンが沈黙を守ることに、レッドは僅かに抱いていた期待を強くした。
「安心しろよ、俺はどの軍隊よりも国よりも、ライバルで友達のお前の味方でいるから。」
一度も、視線を合わせなかったグリーンが顔をあげた。
「ジョウト遠征軍オーキド支部軍…」
小さく呟かれた言葉にレッドは希望を確かなものとした。
03/31 11:37 ワタグリとレグリ
PWTの話
「なあ、何で俺のところに二通も同じ招待券が来るわけ?」
「………………さあ。」
「さあじゃねーよ住所不定無職野郎が!」
「失敬な!無職じゃないトレーナーだ!」
「あーそうかよ!なら短パン小僧も職持ちだなあ!?」
「いいじゃないか、グリーン。俺のところなんて三通も来たんだぞ。」
「まあ現チャンピオン様だしな。お前は仕方ないんじゃねえの。」
「何がだい!!君にはちゃんとトレーナーとして勤務地が存在するだろう!直接送れよ!」
「だからって俺にレッドの分まで押し付けんなよ!シロガネかなり寒いんだぞ!?」
「ドラゴンは氷に弱い、そのくらい解ると思うんだが。それに俺はレッド君がシロガネのどこにいるかは知らない。」
「ケッ、なんだこのチャンピオン!そんなにチャンピオンが偉いのかよ。」
「ああ、偉いね。俺はカントージョウトのリーグ関係で表舞台の統括者だ。要するに君はその一端を担われているに過ぎない僕のしたっぱの一人なんだよ。だから俺は君より偉い立場の人間だ。弁えたらどうだい。」
「だったら今からすぐにでも下してやろうか?お偉いチャンピオン様。」
「継ぐ気もないのにチャンピオンを引き摺り落とそうなんて無責任な行動には感心しないな。身を以て現チャンピオンの威厳を叩き込んでやろうか。」
(…グリーンてば、話題すり替えられてるなぁ。)
来週の事務仕事、楽しみにしてるがいい。
きたねーぞ!おっさん!
おっ…!?おっさんって俺まだ20代なんだけど!
おっさんだ!十分おっさんだ!
おっさんって…10年なんてあっという間だぞ!
って会話が続く。
05/21 08:37 都合のいい考察
実はすっげー虚弱体質なグリーンとか。
レッドが外で遊んでる間、強い日差しに当たるとすぐばてたり倒れたり、翌日熱出したり。
だから、グリーン自覚してて体調のいい日しかレッドと遊べなくて、遊べないときは研究所で本読んでるか、寝込んでるかみたいな。
それをグリーンは自分で自分の看病するのが当たり前で、隠してるから実は博士や姉が思ってる以上に体調は崩してたりするけど知られてなかったり。
グリーンは旅に出てチャンピオンなるのが夢だったので、バレたら旅に出させて貰えないかもしれない、出先で倒れたら自分でしないと!ってなってるから自分でするし隠してる。
それでもどうしても遊びたいときは遊んで倒れたりして少しずつ強くなってく。
そして旅に出れたら、野宿して体調崩しては本当死にかねないって解ってるから、早めに進んではホテルやら確保してちょっと戻ってみたいな。そこでレッドにあったり。
てかサントアンヌ号ので私、博士代理でパーティ参加してるような口ぶりだったから、外国語、ボンジュールと使うから恐らくカロスの言葉を使えるに違いないって推測、当たってますよねコレ?留学してんだし。そして母はアララギと疑わないのでイッシュの言葉も使えると思ってます。つまりトリリンガル。最悪、現実で共通語とされてる英語、イッシュの言葉は使えると思ってます。
そしてサントアンヌ号のパーティ参加者の顔と名前はあのこ絶対頭に入ってる。じゃないと「レッド招待されてたっけ?」なんて言えない。「されてたっけ?」ッスよ?それ!参加者誰がいるか把握してないと!言えないっしょや!
そんであれや。マサキとは交流が旅に出る前からあった筈。マサキが招待されてたから、船で会えるのにあいつわざわざ事前に岬まで行ってるし。って考えたらグリーンのコネ怖すぎ。幼くして、既にコネクションがグローバル!だけどとってもグロリアス!
つえぇ。
ん?こないだグリーンの留学が旅の前後どこかで悩んでたけどなんで私前推しやったっけって思ったらコレか。サントアンヌ号で言語いくらか解らないとって場面で挨拶回りをする位だから日本語だけ?え?無茶やん?って思ったから、じゃあ旅前で既にバイリンガルだったんじゃ?ってなったんだわ。これカロス留学発覚前から考えてて発覚したから、カロスの言葉か!ってなったんだ。