トリックオアトリートの韻を踏め




これは、おかしい。明らかにおかしい。
いくら俺様だからといってこなせないものなんて沢山ある。今回なんていい例だ。


トリックオアトリートの韻を踏め





今月も書類仕事が下旬になってから沢山きやがって、今日はお菓子を求める子供が沢山きて、ついでに風邪も熱とともにやってきて、最後にはとんでもない奴が来た。

「ハロー、あ、いや、ボンジュールグリーン☆」
「黙れ。」

そう、この、俺が、最も、嫌な、奴だ。
レッド。それが俺様の苦手な奴の名前。…嫌いではないんだけどな。
にしても何のようだ。こんな夜遅くに。しかもコイツ夜遅くに来たら大概迫ってくるから翌日がだるくなってしまう。しかもレッドは知らねーかもしれねーけど、俺一応病みあがりっつかまだ回復すらしてねーんだからな。
警戒している俺なんて気にもせず、窓から侵入してきたレッドは凄くいい笑顔。ニコニコと。仮面みたいないつもじゃありえないくらいの満面の笑み。
そして黒猫のような透き通る瞳をニィッと歪ませながらいった。


Trick or Treat


…なんだ、そういうことか。
時間を確認すれば23時59分。ハロウィンを思い出して急いでリザードン飛ばしてきたって感じか。警戒することでもなかった。お菓子のために必死になるレッドとか可愛いじゃねーか。
ちょっと待ってろよと言って席を立つ。しかし、ドアノブに手をかけたところで違和感に気づく。

…違う。だったらなんで、レッドの鼻はあんなに赤いんだ。シロガネから降りてきたばかりならこっちの方が温かいんだ。寒いとはいえあそこまで赤くはならない。息もあがってない。
急いでバッと嫌な予感をたずさえたままレッドを窺い見る。
レッドの目は黒猫のまま。

「あれ?お菓子今日中に僕に渡せないの?ならイタズラしなきゃ」


そういうことか。
ドアをけたたましく開けて余りのお菓子の元へ走っていく。
そして走って戻りレッドに投げつけるまで俺の推測では25秒。全快じゃないのにいいタイムだろ、コレは。
ただお菓子を投げられた本人には関係なかったらしい。

「あ、ありがとうくれるの?でもね、今0時0分30秒」

満面の笑みで言ってくる幼馴染の後ろにある時計も同じ時間をさしていて、俺は乾いた笑いしか出なかった。














「っは、………ぁ、もっ…むりっ!」
「もう駄目なの?グリーンは早いなあ」

涼しげに嗤う俺とは対照的にグリーンは凄く熱そうで、正直俺も我慢大会には違いなかった。
瞳はグリーンの熱で溶けかけている飴玉のようで、思わず舐めたくなったけど今は我慢。
我慢の腹いせにグリーンに突っ込んでる尻尾を軽く引っ張ってやった。すると跳ねるグリーン。

「ぅあっ、あ、ぅ…っふ、っんぅ…!!」

なかの本体が多分良いところにあたったんだろうけど、こう、なんだ。机に手錠でうまく動かない手を置いて必死に快楽に身悶えするグリーン、本当に俺の理性がはちきれそう。正直に言えば想像以上でこれはむしろ毒かもしれない、なんてあっまい毒なんだ。
しばらく視姦しているとグリーンが体を震えさせる。あ、本当に限界きたんだ。

グリーンが達するって時に一歩手前で電源を切ってやる。

「っは、はぁっ…はあ、」

…なんで呼吸が荒いだけでここまで色っぽいのか正直解らないけど、手を出すのは趣旨が異をなすんだよ、わかってよグリーン。
頬をりんごのように上気させ、目を閉じて必死に呼吸を繰り返すグリーンがなんとも色っぽくて思わず自分の手でなかせたくなった。

「てめっ…この!!」

僕に掴みかかろうとしたのか机からグリーンが手を離したのを見計らってグリーンの後で咥えているコードを勢い良く引っ張ってやる。予想通りビクリとした後に体勢を崩すグリーンを抱きかかえてベッドまで運んで落とす。
すると、落とされた衝撃ですら快感なのかまた大袈裟にゆれる体。

「もう、グリーンこれはイタズラもといお仕置きなんだから」

ちゃんと諭してやったというのにグリーンはだから何だよと言いたげで、俺はこれ以上言わせるかというオーラを全快に言葉を続ける。

「グリーンに拒否権はない、んだよ」

そういうと予想してたのか聞こえる舌打ち、おおこの悔しそうな表情で目を合わせずにろくに抵抗も出来ず横たわるグリーン、これはベッドに映える。
ズボン中途半端におろしてるのとか良いな、何も考えてなかったけどこれはいい痴態だ。
あ、この角度からのグリーンやばい。

「なに、してたんだ。さっきから」

かなり不機嫌な目で見てくるグリーン。何って、見て解るだろ。
俺のこの両手の装備をみてわからないのか。

「とめろ、」

首を横に振って拒否を示す。なおも「とめろ」と繰り返してきたけどまた首は同じ方向に振る。
そうして言葉で僕を説得するのは無理だと判断したのか起き上がり僕の手にあるものを奪おうとしてきた。そうはさせるか。
場所を確認してたコードの電源を入れる。

「ひぁっ!?んっくぅ、ふ、ぅぁあ…っ!!」

顔をうずめたグリーンはベッドに顔をうずめながら尻を突き出していて、俺はその周りを周回するようにグルグル動き回る。

「ぅくっ…レェッ…てめっぇ、んあ!!」
「!!?」

なんてことだ、悔しそうな表情で睨んできたと思ったら、グリーンは自分でバイブとサヨナラバイバイしてしまった、正直きもちよすぎてそれどころじゃないだろって勘ぐっていた。
ざまあみろってしたり顔のグリーンすら愛おしいんだけどコレは悔しいな。恋人歴よりライバル歴のほうが長い俺には効果が絶大だ。

「やってくれたね、グリーン。確かに悔しいね。今のは。」

そういえば予想通り満足そうな表情をするグリーン。だから仕返しだって意味ちゃんと拾えたのか、あっ頭いきそうでくらくらしてるんだっけ。
だから、俺が片足のっけてベッドにあがってからやっと気づいたみたいであわてだしたから「今更だよ」とかえしてやる。

「グリーンが欲しかったの、こっちだもんね?」

両手に会ったポケギアとビデオはそうそうにリュックにしまって、自由な両腕でグリーンを仰向けにして自分のズボンをおろす。

「ちっげぇよ、ったく馬鹿レッド。全く気を遣わなねーお前なんか…」
「嫌いになった?」

もちろん、答えはわかっている。ただ、聴きたくなったんだ。
顔に出てたんだろう、本日二度目の舌打ちをしたあとにグリーンは手錠の絡まった腕で俺の頭を引き寄せ耳元に答えをよせた。

「……俺もだよ」








11月始めの日が昇ってから、風邪をまたこじらせて文句を言いながら寝込んでるグリーンとソレをいなしながら看病してるレッドの二人に朝一番に来たアキエは「やっぱり…」といいながら頭を抱えため息をついた。


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ぶったぎりすいませーーーーーーん!!!!


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