4900hitThanks!!(赤緑+金銀)



「おーい、レッドー!!」

洞窟の外から僕を呼ぶ声。ああホラ、僕の愛しい愛しい幼馴染。

―I'm eating your love!―


うん、やっぱりグリーンのご飯って美味しいんだよね。僕の好みの味を解ってないと作れないこの絶妙な味!
癖になるどころかドラッグのように脳を融かしてホルマリン溶液に残りカス全部入れちゃうような、え?よくわかんない?仕方ないな、一言で説明するよ。「絶品」。はい、満足でしょ?コレで。

「どうだ?ま、俺様が作ったからには不味いわけねーんだけど。」

そういいつつも不安げに下げられる眉毛にすら愛しさを感じる。
まあグリーンの毛なら眉毛以外もすべて余すことなく愛してるよ。というよりグリーンのすべてを愛してる。全身からグリーンへの愛があふれ出してる。
まああふれ出しても愛は透明で目には見えないからね、グリーンには伝わらないんだ。だから不安になっちゃうんだよね。
だけど、大丈夫。

「美味しいよ、すごく。」

言葉を聴いた瞬間のあの安心しきった顔。こっちまで頬が緩んでしまう。
僕が此処に引きこもりだしたのを知ってるのはジョウトのガキンチョとグリーンだけ。もうね、サカキが勝手にロケット団たたんだっていうのに、したっぱの奴等って話きかないでしょ?まあ説明もしてないんだけど勝

手に「お前のせいだ」って言ってどこに居ても襲われちゃうから僕はシロガネにいるんだけどさ、だってしたっぱがココに来ようものなら野生のポケモンたちが肥えちゃうよ。
ただそんな下っ端どもにも少しは感謝してる。最終手段として夜這いはとってたんだけどそんなものを使うまでもなくグリーンは僕の恋人になってくれた。
今、この時間は、グリーンを独占できる。
ソレが今の僕の何よりの幸せ。

…まあ、幸せって崩されるものだよね。

外から聞こえてくるかすかな話し声。
もちろん、普段から人の居る音の洪水と言わんばかりの世界にいるグリーンには聞き取れない程度の音なんだけれども。
僕にははっきり聞こえた。

ここ レッドさんの すみか なんだぜ!

と。
おい、人ん家勝手に晒してんじゃね…おっと口が悪くなった。

「ピカチュウ、10まんボルト」

グリーンの目が見開かれるのは無視してさらに援護射撃。
「リザードン ブラストバーン」
「カメックス ハイドロカノン」
「フシギバナ ハードプラント」
「ラプラス カビゴン ふぶき」

そうしてグリーンが淹れてくれた温かいお茶をすする。グリーンがあぶねーだろ、人いたら死んでるぞ!?って怒ってくるけど大丈夫だよ。

どうせ死んじゃくれない。


ほら、雪を踏み荒らしながら走ってくる音。

「シルバーが怪我したらどうしてくれんすか!!!?おい!ご隠居ニート!!」



なんだそのネーミングセンス。

まあココに来れるナウでヤングでハイセンスなネーミングセンスな少年なんて限られてて、当然グリーン以外の残った一人のゴールド君だが。

「おい、そのネーミングセンスはねーと思うぞ。」

うっわあ!ちょっと今の聞いた!?グリーンと僕の思考回路まったく一緒なんだけど!ゴールドの後ろで顔を真っ青にしている付添い人よりもゴールドの登場よりも真っ先にそこ突っ込むなんて!コレはもう僕ら人間

の限界を超えたんじゃないかな。

「あ、グリーン先輩ちーっす!」

気安くグリーンに話しかけるな。グリーンのほうを向いているゴールドは気づかないとも後ろの赤毛の子の方が僕の態度に気づきさらに顔を真っ青にさせる。うん、空気の読め方は及第点かな。

「ご、ゴールド!」
「あ?んだよシルバー」
「前!!」

そしてひきつるゴールドの顔。
まあ当然ちゃ当然だよね。続く叫び声。

「ボルテッカー」
「ぎゃああああああああああああああああああ!!!」

マジなんだこのニートマジおい!!!なんて叫び声あげる余裕があるなんて、ぜんぜん大丈夫って事だよね。

「あのさ、君。この状況みて解らない?後ろの赤毛の子は空気読めるみたいだけど。」
「あ?…お、なんすかその弁当めっちゃうまそうっすねー!やっべヨダレ」

いやいやいややらねーよ何考えてるのこの子怖い。

「今さ、愛妻弁当を食べてたんだよね?」
「あっあいさい!?」

グリーンが顔を真っ赤にしながらあせってる。なんだこの表情。いっ!てしたみたいな、すごい可愛い。照れ隠しなの見えみえだよ。

「言ってることわかる?」

やさしく、諭すように笑顔で言ってあげたっていうのに、むしろゴールドの顔は引きつっていく。おかしいな、空気呼んでさっさと日を改めろっていってるだけなのに。

「なら今度四人で食事会でもするか?」

僕の言ってることを100パーセントで理解してくれたのはグリーンだけらしい。
ただグリーンいるのにこいつらもか、…なんてグリーンのせっかくの計らいなんだから文句はいってられない。

「お前ら、そーゆー関係なんだろ?」

いつもは自分が真っ赤になるような言葉を意地悪い表情で後輩に言い放つグリーンのあのニイッとした表情、また僕にみせる表情とはちがってたのしい、それが僕に向けられてないってのは少し嫉妬ものだけど。
グリーンの言葉に顔を真っ赤にしたのは案外二人ともだったけど、特に赤毛君の方はオクタンかって位に真っ赤で、少しグリーンを見ているようで、そんな感じの子なのかと悟る。

「べっ別に俺はそんなんじゃ…!」
「えっ」
「えっ」

ゴールドが「えっ」と漏らした途端不安げになる赤毛の子。なるほど、可愛いじゃないか。その様子を楽しそうにながめるグリーンの気持ちがとてもわかるよ。

「俺たちが腕ふるってやるよ!!なっ、シルバー!」

手作り?グリーンの!!!?腕を振るうなんてグリーンがいうときはフルコースかっていってやりたくなるほどのご馳走だ。もうそのときは下山するしかない。あ、赤毛くんはシルバーって言うんだ。
横でゴールドが凄く喜んでるのもうるさいなんていってられない、事実僕の心の中もお祭り騒ぎだ。

「楽しみにしてるよ、グリーン、シルバー」

そういうとグリーンは「おう!」と嬉しそうにし、シルバーも一瞬ほうけた後にはにかみながら「はい…」と小さく答えてくれた。






………で、早く帰ってくれないかな。僕はグリーンもいただきたいんだけどな。

END

ミィナさん、リクエストありがとうございました!赤緑金銀で愛妻弁当とのことでした!

ミィナさんのみお持ち帰りOKです!




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