ワタライ


かったね、シルバー君。
ああ、確かに嬉しい。確かに嬉しいが、コイツはなぜいる。
なんで俺の後ろでヘラヘラ笑ってるんだ!!
しかも、頭をなでてきやがる!
「何すんだ!!」

振り向き様に手を払い除けるとかなり寂しそうな表情のワタル。

………きつく言い過ぎたか?

「ははっ…ゴメンね。」

確かにコイツは嫌いだが、かなりの罪悪感に苛まれる。
まあ、こっちが素直に謝ることなんてなんもない筈だけど。

「反省、してるならいい…。」

それだけ伝えると表情をパッと明るくさせたワタルが抱きついてくる。
ッコノヤロウ!なにが反省してるんだ!
なんで、お礼ひとつでここまで苦労しないといけないんだ!!
そう文句を言ってやりたかったが、文句はワタルの抱擁の力が強すぎたために悶絶する叫び声へと変わってしまった。

「本当可愛い、シルバー君。ありがとう」

「〜〜〜〜〜っ!」



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