ねえ、なんで


一応、最後は判断を委ねますが
暗いです







なあ、お前なら

お前なら、

わかってくれるよな?


酷く憔悴した顔で彼が懇願するように言ってきた。
紡いだ言葉は俺を必要としてくれてる事がわかって良かったんだ。
だけど、このあとに言った言葉は聞きたくはなかった。
なんで、彼がそういったのかは知らないから無責任な事は言えない。
だけど、彼の瞳は返事以外は聞かないと言っているようで原因も解らない。
速く返事を聞きたいと言っているようで、
少し躊躇ったが彼の聞きたがっている返事をした。
彼が欲した答えではないだろうけど。

「出来ないよ、シルバー。何があったかは知らないけど。一緒に死んでも何も変わらないんだ。」

少し驚いた。彼の性格は否定されたら怒ると言った感じが、
今は静かに耳を澄まして一言一言を大事に聞いている。

「変わらないのが嫌だっていうなら、もう俺の心は変わってるし、泣きたい。」

だから、死のうなんて、一緒に死のうなんて言わないで。

言いながら泣きそうになった。
頭の中がグシャグシャになった。それでも、言いきらないといけないことだったから最後まで耐えた。

言い終わったのを確認すると彼はゆっくりと下げていた目蓋をあげた。

「ゴメン。」

言いながら確認したシルバーの瞳はとても優しそうな今まで見たこともない色をしていた。
濁ってるようにみえた。

シルバーはまた見たこと無いような笑みを向ける。優しいのにまるで、色がないような。
色…
顔が白い、いや、青い?
生きてないような顔色だ。いつから?憔悴してたのにビックリして気づかなかった?

「いや、ソレでいいんだ。お前は俺なんかと一緒に死んじゃいけない。
否定して欲しかったから、ありがとう。」

具合を訪ねようとしたら名前も呼びきらない内に遮るように言われた。
俺なんか?一緒に?
言葉の節々がひっかかる。急いで突っ込もうとしたら目の前からシルバーがきえていた。

ドサ

想像したくない。確認したくない。次のアクションに移すのが怖い。だけど、確認しなくては。

やっぱり

静かに倒れてるシルバーの顔はさっきよりも酷い色で。
「シルバー」と声を描けても今度は目蓋を開けてくれない。

シルバー、

シルバー、シルバー、シルバー

返事してくれよ。
なんで、
病気?毒?

「シルバー」

返事は、ない。なんで、聞かせてよ、元気な、怒ってても良いから。
誰か、誰か
助けて



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