2023/05/15




もしかしたら以前もどこかに書いていたかもしれませんが、数年前にこの連載を作っていた時のメモ書きを見つけたので、以下に書き残しておきます。

色々とネタバレしかありません。閲覧はご注意ください。
あと、全部余談なので、全然読まなくても良いです。


女主は顔だけは良い叔父の影響でイケメン好きなんですが、あくまでも客観的な立場で造形美として好んでいるだけで、特別強い思いがあるわけではないです。ブスとイケメンどっちが良い?と聞かれてイケメンかなって答えるくらいの感情の揺れ幅。イケメンだから恋愛的に好きとかそういう感覚でもないです。
たとえ五条さんが初対面の時に顔を晒さなくても、婚姻届にサインしていたと思います。叔父の本に釣られたのもありますが、一番の理由は初対面なのに五条さんに対して心を動かされたからです。まあその時は彼女の身の内の呪い(仮)が反応しただけなんですが。結構早い段階で恋に変わってます。

あと単に私がピュアな話が好きってだけですが、手が早そうな五条先生が女主に手を出さず我慢していたのは、単純にこのまま事に及んでもそこに女主の合意がないからですね。
勿論、最初の条件でセッは任意のため女主側から求めれば答えるつもりではありました。物語冒頭の五条さんの貞操観念はゆるゆるです。一方、女主はその辺り淡白です。今までも求められれば応えるという自主性のなさ。勿論最終話まで五条さんに求めることもありません。
また、特別な何かを作らないよう何事にも関心を持たなかった女主なので案外相手を切り捨てるのが早いです。近づきすぎてもダメ、遠ざけてもダメ。本気で向き合いたいと思うと扱いかなり難しい人ですね。なので、五条先生も今手を出したら関係が今後さらに歪になると理解していたので我慢。本命には案外慎重に動くタイプ(だと私が嬉しい)。
ただし、女主側からの合意を得た瞬間からは色んな意味で遠慮がないです。ま、元々手は早いので(2回目)。所構わず甘い空気を醸す彼に女主も若干困惑してます。それを含めて五条さんは愉しんでるあたり、やっぱり性格が悪いんだと思います。

それから最後に、連絡先を交換した『彼』の件ですが。
お互い事務的な文面ですが、気が合うのかちょこちょこやり取りをしていました。最後に連絡を取り合ったのは半年以上前。偶然街で見つけたパン屋が美味しかったとヒロインからの情報提供。

いまだに、そのメッセージへの既読は付きません。



ボツネタ1【もしもの話】

せっかく元彼出したんだから呪い殺して幸せ奪ってやる的な泥沼展開もあり…かと思って元々書いてあったネタとは別に書いて見たら思いの外好きな展開になったので、元々書いていたお話をボツにしました。
とはいえこちらの優しい世界の五条先生も好きなので(全部好き)、一つの可能性の【もしも】としてここに置いておきます。設定も文字の書き方も色々ぬるま湯ってます。


「さてと」

呪いとは無関係でいて欲しいと思ったばかりなんだけどなぁ。
眠る彼女から感じる微弱な呪力。けれどそれは彼女のものではない。

「そろそろ出てきて欲しいんだけど」

僕がそう呼びかけると、一拍おいて、彼女の体から大きな化け物が出てきた。最初は相手にする必要もないほど微弱だったから気のせいかと思っていたけど。実際、あまりに微弱過ぎて家の人間も気づかなかったほどだし。

「んー、これまたずいぶん大きく育ったもんだねー」

気づいた頃には、彼女の体にすっかり懐いたそれを払うのはなかなか難しくなっていて。強引にやっても良かったけど、そうなるとどんな悪影響が出るか分からなかったから様子を見ていた。それが、今日彼女がどこか吹っ切れたからか、こうやって彼女の体から引き剥がすことに成功した。あとは、大したこともない呪いだから。払うのは簡単だ。

「そっちには、連れて行かせないよ。この子、もう僕のだから」

まるで僕の声に反応する様に声を上げた。彼女自身に呪力がほとんどないから、悠太のリカちゃんみたいにはならなかったみたいだけど。まあこの場合、ひっついてるのは呪いの方みたいだね。
あの呪いの正体は、彼女の家族だろう。一人残す彼女が心配で取り憑いていたみたいだけど。無意識か本能か。彼女が何にも関心を示さないことでその呪いを跳ね除けていた。呪なんて大半デタラメだから、どう言う原理になってるのかは分からないけど。彼女が関心を持てるようになった今、放っておくと危険なのは確かで。
悪いけど、祓わせてもらうよ。三級にも満たない雑魚呪霊。術式を使う必要もなく、呪力を当てればあっさりと消えていく。

「大丈夫だから。あとは僕に任せて」


それから帰って眠る彼女に近づいて、からの展開は同じです。
自分もまた幸せにはなれないと思ってる五条さんを幸せにしたい。


ボツネタ2
【七海との連絡交換の件で質問攻めな五条さんに対するやり取りの一部】

これはあまり言いたくなかったが、本人がしつこく問い詰めてくるのだから仕方がない。聞いて後悔されても私は知らない。

「私が七海さんと連絡を取っているのは、五条悟撲滅の会の勧誘を受けているからです」
「…………ん?」
「だから、五条悟撲滅の会です」
「いや聞こえてるけど。え、待って。なに、普通に怖いんだけど。会長は誰?」
「さあ?」

全く怖がってはいなさそうだが、さすがの五条さんも軽く引いてはいた。私も最初聞いたときは思わず「冗談ですよね?」と尋ねたくらいだ。残念ながら実際にあるらしい。
会長は京都にいる女性なんだとか。七海さん曰く、会員はもっといると言う話だ。因みに活動内容は特にない。
どれだけ彼は同僚から怨みを買っているんだろうか。さすがに同情を覚えて──

「……とりあえず、今度会ったら全員軽くしめとくか」

しばらくの沈黙の中、ボソリと小さく五条さんが呟いた。
……よし、聞かなかったことにしよう。うん。
恐らく、彼が怨みを買い続けるのはこう言うところなんだろう。


最後まで拙い文字でしたが、読んでくださりありがとうございました。


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