ロンド | ナノ


二人とも各々の世界に夢中になっていた頃、周りが騒がしくなってきた。
「おい、ジェームズ、あれはスネイプじゃないか?」
顔を上げるとポッターとブラック、それに数人の取り巻き。
「しかも**もいるぜ。どうする?」
そう言われ不機嫌そうな表情になったブラックとこちらを、ポッターは嫌なニヤニヤ顔で交互に見た。
「**、俺はダメでスネイプはいいのか?」
苛立ったようなブラックの声を聞き、読書を邪魔された私はブラック以上に苛々していた。
「あら、スネイプくんはブラックよりずっといい人だわ。それに私達は今読書してるの。邪魔しないでよ!」
「そうはいかないんだな、おい、スニベリー!」
とうとう我慢が限界にきたらしいスネイプくんは杖を構えた。
が。
「エクスペリアームス!」
ジェームズの方が一歩早く、スネイプくんの杖は吹き飛ばされてしまった。
「いいぞ、ジェームズ!」
「何が、いいぞ、よ!やめなさい、ポッター!」
私がポッターにむかってずんずん歩いて行くと、ポッターはレビコーパス!と叫んだ。
すると、周りの取り巻きはどっと湧いた。
振り向いてみれば、片足首を見えない何かに捕まれて浮遊しているスネイプくんが。
「なんて事するのよ!やめなさい!今すぐやめて!」
「いやだね。僕たち趣味がスニベリー弄りなもんで!それに今やめたらきっと僕シリウスに殴られるぜ」
それを聞いたブラックはニヤ、と私の方を見た。
それに頭にきた私も杖を抜いた。
「レラシオ!」
するとポッターやブラックたちの方に火花が散り、彼らを追い払った。
同時に後ろでどす、と鈍い音が聞こえたので振り返れば、スネイプくんが地面に落とされていた。
「これでいいんだろ!行こうぜ、シリウス」
ポッターはつまらなそうにして歩いて行ったが、ブラックとスネイプくんはしばらくの間睨みあっていた。
二人とも深い憎悪が込められた目だった。




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