ロンド | ナノ


呪文学のレポートも終わり、昼食もとり終わると(この時にはもう朝のようなヘマはしなかった)、一応、とトランクの奥底に入れてきていたマグルの薬学書を持って、ローブを羽織り直した。
「行ってくるわ、リリー」
「えぇ、楽しんできてね!」
そうリリーに笑顔で見送られ、とても軽くなった心で私は談話室をあとにした。

今日はとても暖かい小春日和で、校内も外に出てからもとても清々しかった。
鼻歌でも歌い出しそうな気分!
湖の近くにある木に近付くと、もうそこにはスネイプくんが本を読みながら待っていた。
「スネイプくん、ごめんね、待たせた?」
私が駆け寄るとスネイプくんは本から視線を私に向けた。
「いや、僕も今来たところだ」
そう言うと、スネイプくんは早速魔法薬学の本を私に渡してくれた。
「この本は実に興味深い。上級魔法薬学よりも易しいからきっと君も読み易いだろう」
パラパラとめくってみると、確かに難しすぎず、かといって易しすぎない内容だった。
「ありがとう、スネイプくん!あと、私も一応持ってきたんだけど…」
私が持ってきた本を渡すと、スネイプくんはちょっと片眉を上げて怪訝そうな顔をした。
「これはマグルの薬学書か」
スネイプくんに言われて私は、はっとした。
スネイプくんはスリザリンで、そのスリザリンは純血主義だった事をすっかり忘れていた。
慌てて私は頭を下げた。
「ご、ごめんなさい!スリザリンが純血主義な事を忘れていて…」
「別に構わない。それにこの本もおもしろそうだ」
私が顔を上げると、もうスネイプくんは私の本を読み始めていた。
それに安心した私もスネイプくんにならって腰を下ろし、読書を始めた。




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