ロンド | ナノ


1週間全ての授業が終わり、私とリリーはベッドの上でくつろいでいた。
「ふぅ、まさか今日の変身術があんなに疲れるとは思わなかったわ!」
私はうーん、と伸びをした。
「それにしてはすごく良く出来てたじゃない。マクゴナガルもご機嫌だったわよ」
リリーが笑顔で褒めてくれた。
私はリリーの笑顔が大好きだ。
リリーが笑うと私も自然と笑顔になれる。
すると、急にリリーが改まった感じで話しだした。
「そういえば、明日は魔法薬学の事についてしか話さないつもり?」
「えぇ、そのつもりよ」
なんでそんな事を言われるのかわからない私の頭には、ハテナマーク。
「セブルスは理論に基づいて話す人だから、きっと相当覚悟しないと、辛いわよ」
リリーがおっかない顔をして言った。
「そ、それよりも!」
スネイプくんが魔法薬学が好きなんて知らなかった、って言ったらリリーに、セブはすごく魔法薬学が得意じゃない、と言われた。
「スラグホーン先生のお気に入りはリリーだし、それ以外は悔しいけどポッターやブラック、リーマスしか知らなかったのよ」
「確かに**は他寮生の事あまり知らないものね」
他寮生と仲良くなれる良いチャンスね、とリリーは悪戯っぽくウインクした。

朝目覚めるとまだ空は暗くて、喉がからからだった。
眠りながら緊張してたのかしら、と苦笑しながら水差しに向かう。
窓から見えた空には少しずつ太陽が姿を見せていて、湖がきらきらしてとても綺麗だった。
「今日は良い事がありそう!」
そう呟いたらなんだか心が温かくなるみたいだった。

「**、あなたオートミール嫌いじゃなかった…?」
リリーに言われて気付いた。
「あ、あぁっ。ぼーっとしてたわ…。ありがとう、リリー」
私ったらみんなが起き出してからずっとこんな調子。
ほら、いつも私をいじめる子達だって笑ってる。「こんなで私、大丈夫かしら」
「大丈夫よ!気にしないの。緊張しないでもっと楽にして、ほら!」
リリーはにこっと私に笑ってくれた。
私も笑い返すけど、正直ちゃんと笑えてる自信がない。
うーん、とリリーが困った顔になってしまった。
「**らしくないわね。どうしてそんなに緊張してるの?」
「だって!他寮生とお話しに行くの初めてだし、しかも、男の子、よ!」
「ブラックは平気じゃない」
「だってブラックはうっとおしいだけだもの」
そう言うと、自然とふふ、と笑ってしまった。
「それでいいのよ、**。お昼までレポートやっちゃいましょう!」
たまにリリーは魔法を使ったんじゃないか、と思うような時がある、今みたいに!



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