ロンド | ナノ


必死に温室まで走ったらなんとか薬草学の授業には間に合った。
端に並んでるマンドレイクが懐かしい。
「どうしたの?!**がこんな時間に駆け込んでくるなんて…」
「大、丈夫、何でも、無い、よ」
息を切らせながら答える私をリリーは心配そうに見ていた。
私が嫌がらせを受けているのはなんとなく知っているみたいだけど、こんなに悪質だとは知らないみたい。
「何かあるんだったら私に話して?それとも私も信用できないかしら…」
「まさか!ありがと、リリー。こんなに私の事を思ってくれる友達がいるなんて幸せよ」
ただでさえ監督生で忙しいリリーに心配かける訳にはいかないもん。
笑ってごまかすと、リリーと一緒に席に着いた。

「**、そっちのサラダ取ってくれる?」
「はい。ねぇ、リリー、スリザリンのスネイプくんってどんな人なの?」
「どうしたのよ、いきなり。セブがどうかしたの?」
そう聞かれたので、薬草学の前にあった事を話した。
「うーん、そうねぇ。セブは悪い人じゃないわ、少なくともポッターやブラックよりかは」
そんな事いうものだから、私達は思わず笑ってしまった。
「でも**とセブが仲良くなりそうで嬉しいわ!ほら、彼ってあまり周りに人がいないじゃない…?」
「まぁ、そうね。私もそうだから気があうんじゃないかしら」
こんな事言っちゃうなんて、私って本当可愛くない。
「そんな事言わないでよ、**。あら、あなたにふくろうじゃない?」
学校の豆ふくろうは私に手紙を渡すと、何かくれ、と私の指をつっついた。
「イタッ。リリー、パンをあげてくれない?」
「オーケー」
小さい羊皮紙を開くと、見慣れない字が書いてあった。
『明日の昼食の後、校庭の木の下で。セブルス・スネイプ』
「リリー、スネイプくんからだわ!」
思わず私は小声になる。
「あら、随分と早いのね。返事、書いたら?」
そうね、と言うけど、なかなか何を書けばいいかわからない。
豆ふくろうも待ちくたびれたのか、嘴をカチカチ鳴らし始めた。
「もう!**ったら。返事なんて簡単でいいのよ」
そう言うとリリーは私から羽ペンを引ったくって、『わかったわ。楽しみにしています。**・**』と書いて豆ふくろうに持たせた。
「あぁ…!あんな風で本当に大丈夫かしら…」
「考えすぎよ。それより早く食べちゃわないと、次の授業に間に合わないわよ?」
次の授業は変身術だから、私は慌てて食べ始めた。


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -