ロンド | ナノ


ドンッ
夕食が終わったから談話室に戻ろうと歩いていたら、いつもの女生徒にぶつかられた。
しかも六人。
「あら、ごめんなさい、気付かなかったわ」
白々しく謝るその子を私は思い切り睨みつけた。
「何よ、あなた昨日シリウスに襲い掛かったそうじゃない」
「それはブラックとポッターがスネイプくんにあんな事するからよ!」
私がそう言うと、バンッ、とその子は私を壁に押し付けた。
「魔法を使ったのはジェームズだけだって言うじゃない!いつもシリウスが優しくするからって調子に乗るんじゃないわよ!あんたなんかスニベルスとおままごとしてればいいわ!」
スネイプくんがスニベルスなんて酷い呼び方された事に私はかっとなり、その子を突き飛ばした。
「スネイプくんをスニベルスなんて呼び方しないで!スネイプくんはブラックよりずっと素敵な人よ!」
そう言ったらその子とその周りの子は杖を構えた。
魔法を使われる―そう思った時。
「何をしている」
見てみればそこにはスネイプくんが。
「あら、スニベルスじゃない」
「僕をそう呼ぶな!」
普段は大人しいスネイプくんが急に大声を出したから、その子たちは怯んだみたいだった。
「…僕の大切な人に手を出したらただじゃおかないからな」
スネイプくんがそう言うと周りの子はキャッと小さく叫んだ。
私もスネイプくんがそんな事を言うなんて、びっくりだ。
顔が真っ赤になっているに違いない。
「…行きましょう」
そう言うと私の事をみんなで睨みながら去っていった。
「どうしたんだ、大丈夫か」
「えぇ、何でも無いわ。ありがとう。それよりも…」
「すまない、咄嗟にあんな事を言ってしまって」
慌てたようにスネイプくんが言った。
そんなスネイプくんを見て、私は笑ってしまった。
「ごめんなさい!でもあの子たちには誤解してもらった方がいいわ。もう私にブラックを取られる、なんて事は考えなくなるでしょうから」
「またブラックか。全く迷惑な奴だ」
「本当よね!ありがとう、スネイプくん」
「いや、礼には及ばない。じゃあ、お休み」
「おやすみなさい、スネイプくん」
笑顔で別れると、お互いの談話室に帰った。



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