short | ナノ


窓の外を見れば暖かな光が差し込み、湖の側で昼寝をするには最適なようだった。そのまま外を見、ほう、と溜息をつけば、コツン、と何かで頭を叩かれる。
「ぼうっとしながら溜息をつくなんて、随分余裕なんだな」
はっと我に返ってみれば、山積みになった本の隣で机に肘をつき、苛々と指を動かしているセブルスがいた。その逆の手には『魔法薬学中級』が。
「溜息をつきたいのは僕の方だ。あれからどれ程経っていると思っている?5センチも進んでいないじゃないか」
さっきまでわたしの手の下に敷かれていた羊皮紙をさっと取り上げ、呆れたようにセブルスが言う。
「だってつまらないんだもの、魔法薬学。スラグホーンが何言ってるかも分からないし」
わたしは右手に持っていた羽ペンを机に投げ出し、うーんと伸びをした。
「何の為に僕が今ここにいると思っている?」
片眉をつい、と上げ、セブルスは更に不機嫌そうな顔になる。
「それは、」
「**がどうしてもと言うからこうして教えてやってるんだろう。僕の教え方にもケチをつける気か?」
「そうじゃないけど…」
「そうじゃないなら早く終わらせろ」
ぴしゃりと言うと、セブルスは不機嫌な顔のまま、そっぽを向いてしまった。
が、次の言葉に、どんどん机に突っ伏し始めていたわたしは、耳を疑った。
「このせっかくの晴れの日を無駄にする気なのか?」
思わず起き上がり、セブルスを見る。すると、彼はまだ目を合わせずにぶっきらぼうにこう言った。
「外で散歩をするには丁度いいだろう。だから早く終わらせろ、**」



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