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直永「どうかしたんですか?」
最上「……。」
最上と2人で先輩たちの方へ様子を見に行く。
門音「も〜、聞いてよ!今ってこんな変な状況でしょ?だから、皆で一致団結する必要があると思うんだよね!雪人くんなら、去年の部長だし頭もいいから、協力すればきっと状況はいい方向に変わっていくはずなんだ!なのに雪人くん、全然協力してくれないんだよ〜!」
鈴羅木「だから、俺はもう誰とも協力する気はないって、何度も言ってるだろう…」
最上「…鈴羅木先輩」
最上が鈴羅木先輩の前に出る。
鈴羅木「ええと……、最上くん、だったかい?何だ?」
最上「…俺、鈴羅木先輩のこと、どうしても納得できないっていうか…、なんか、先輩のこと見てると、ムカつきます」
直永「ちょ、もがみん!?」
突然の最上の発言に、場の空気は一瞬にして張りつめる。
鈴羅木「…へえ、どうしてだい?どうして、対して話したこともない俺に、そんな気持ちを抱く?」
最上「…鈴羅木先輩は、門音先輩に甘えてますよね」
門音「へっ!?」
直永「は?」
鈴羅木「…ほぉ」
最上「…サークルに参加することはほとんどしなくても、籍を抜けることはせず、実際こうやって合宿にも参加している。…門音先輩がどうしても参加しろって言うから…などと言ってましたけど、俺には、門音先輩が鈴羅木先輩に執着してるんじゃなくて、鈴羅木先輩の方が、門音先輩に甘えてるように見えます。…きっと門音先輩は自分を見捨てないから。…そうやって甘い汁を摺って生きてる鈴羅木先輩…、なんだか、イライラします」
鈴羅木「なるほどね。それがあんたの主張か?」
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