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ロビーに突如として現れた、体の半分が白、もう半分が黒の熊のぬいぐるみ(のようなもの)。俺は、いや、俺たち全員は、こいつの姿に見覚えがある。

朝日川「え?モノクマ……?」

須藤「ということは、もしかしてこれって……」

直永「ダンガンロンパ……!?」



ダンガンロンパ。かつて一世を風靡したリアルフィクションゲーム。現代において、その名を知らない人はまずいない。全53回と長く続くシリーズだったが、最終回の第53回ダンガンロンパにおいて、登場人物の一人、最原終一の手によって、ダンガンロンパシリーズは幕を閉じた。はずだった。

直永「ダンガンロンパは終わったはずだろ!?何でお前が出てくるんだよ!?」

モノクマ「うぷぷぷ。誰かが望めば、ボクは、ダンガンロンパは復活するのさ!」

真狩「ま、待つっす!!これはダンガンロンパなんすか!?だとしたら、相違点がありすぎるんじゃないっすか!?」

板垣「そうだよ。俺らは超高校級の才能を持った高校生なんかじゃない。ごくごく普通の大学生だ」

須藤「ダンガンロンパの参加者って、基本的に皆初対面ですよね……?わ、私たちは、そうじゃないですよ……?」

モノクマ「細かいことはいいの!!折角のダンガンロンパの復活なんだ、たまには趣向を変えてみるのもいいでしょ?というわけで!オマエラにはこの洋館で一生生活をしてもらいます!ここから出たいのなら!人を殺し!そして学級裁判を勝ち抜くのだ!!それができたヤツだけ、ここから出してやるよ!!それでは、楽しい楽しい「コロシアイ合宿」のはっじまり〜!!
あ、そうそう、オマエラの個室に、コロシアイ合宿に役立つタブレットを用意しておいたので、確認するように!タブレットは大事なものだから、壊したり無くしたりするんじゃないよ〜。じゃ、ボクはこれで!」



柿涅「っ、待て!」

モノクマ「んえ?」

柿涅「これらのこと……、僕らのスマホを奪ったり、窓という窓に鉄板を張り付けたのも、全部お前の仕業なのか!?」

モノクマ「うぷぷ、そうだよ。一晩かけてこの洋館を、コロシアイするに相応しい舞台に作り替えておきました!すごいでしょー!?ち・な・み・に、オマエラ昨日の夜眠くて仕方なかったでしょ?あれもボクの細工によるものでーっす!じゃ、今度こそボクはこれで!!」



言いたいことだけをほぼ一方的に言うだけ言って、モノクマは消えていった。後に残されたのは、疑心暗鬼だけが渦巻く、重苦しい空気だけだった。



プロローグEND
生き残りメンバー 20人

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