鬱金の間 マイオルの氷火引き剥がし作戦(前)


・『鬱金の暁闇30』『天明の月』ネタ
・ギャグ
・キャラ崩壊注意
・マイダードとオルグァンがスラヴィガチ勢
・氷火に対して二人のコメントがないのでむしゃくしゃして書いた
・反省はしていない




【マイダードの部屋】


マイダード「さて、皆に集まってもらったのは他でもない」
ターラ「帰っていい?」
オルグァン「いや……元奪還チームの一員として、お前にも参加してもらう」
ターラ「だったらどうしてスラヴィはここにいないのよ!?」
マイダード「そのスラヴィについての話だからだよ。聞いてるだろ、ターラちゃんの脱退後に、おれたちと戦った妖貴がいたこと」
ターラ「ああ……最近スラヴィにしつこくつきまとっているっていう?」
蜜里「名前くらい呼んであげたら?」
マイダード「だって報復怖いし……」
オルグァン「スラヴィには懐いたみたいだが、おれたちにもそうとは限らんしな」
未羽「私も困ってるのよ。妖貴にこれ以上出張ってこられたら、スラヴィの護り手である私の影がますます薄くなるじゃない」
マイダード「魔性は最初から影ないけどな」
ターラ「帰っていい?」
オルグァン「いや、お前には聞きたいことがある」
ターラ「ラスの行方なら知らないってば!」
マイダード「話が早いねえ」
オルグァン「本当に知らないのか?」
未羽「あなたが正直に氷火に話してくれれば、スラヴィはもうこれ以上あいつに圧力を受けずに済むのよ」
ターラ「ごめんなさい、何も聞いてないの……」
マイダード「わかった。じゃあ蜜里ちゃん」
蜜里「なに?」
マイダード「年下の男ってどう思う?」
蜜里「………どうして私がそんな事しなきゃならないの」
マイダード「話が早いねえ」
未羽「あなたみたいな美人なら、あいつの気を逸らせると思うの」
マイダード「ハニートラップなら得意だろ?蜜里だけに」
蜜里「うまいこと言ったみたいな顔やめて」
未羽「私たち、とにかく何でもいいからあいつをスラヴィから引き剥がしたいのよ」
蜜里「スラヴィさえ無事なら、私はどうでもいいってわけ?」
マイダード「蜜里ちゃんは妖貴なんだし、おれたちが行くより確実って事。それに、浮城の人間を守るのは護り手の仕事じゃないのか?」
左谷芭「同感だ」
マイオルタラ(いたのか……)
蜜里「確かに浮城と契約してるけどっ!私の主はターラなの!」
マイダード「冷たいなあ……。一度はチームを組んだ仲だろ?」
ターラ「待ってよ!マイダードとオルグァンが、スラヴィを心配してるのはわかるけど……」
未羽(私ハブられた?)
ターラ「蜜里に助けてもらっても、スラヴィは嬉しくないと思うわ。どうして直接あなたたちが来てくれないんだろうって、私なら考えると思う」
蜜里「さすがターラね、いいこと言う」
マイダード「怖いからやだ」
オルグァン「同上」
ターラ「ちょ……」
マイダード「ターラちゃんは主人公補正で守られてるからいいけど、おれたちは脇役で用済みだから、下手すりゃ殺される。おれ、もうあんまり痛い思いはしたくないし」
ターラ「全身に刺青入れてる人が、痛いの嫌って……」
マイダード「それとこれとは別なんだって。スラヴィだって、敵の攻撃を受けた時の痛みと月の物の痛みは、全然違うって言ってた」
オルグァン「同上」
ターラ「スラヴィはそんなことまで二人に話してるの!?」
マイダード「あいつは竹を割ったような性格で云々」
ターラ「いくら仲良しでも限度があるでしょ!?もう少し女性としての自覚を……」
マイダード「途中まで男のふりしてたターラちゃんに言われたくないなあ」
オルグァン「同上」
ターラ「う……それを言われると弱いんだけど……」
マイダード「完全に自分を男と思い込んでるから、野宿の時とか平気で上半身脱ごうとするし、夜は立ち(ピーーッ)についてこようとするし、おれたち相当苦労したんだぞ」
ターラ「ご、ごめんなさい。それに関しては本当に悪いと思っ」
オルグァン「恩を売る気はないが、もうすっかりラエスリール側の人間になって、チームのことを思い出しもしないのは、いささか寂しいかな……」
ターラ「わ、わかったわ!二人にはいつか恩返ししたいとは思ってた。蜜里で良かったら使ってあげて!」
蜜里「ターラ!?」
マイダード(ちょろいな)
オルグァン(ああ……)



【食堂】

氷火「ねえねえ、スラヴィ」
スラヴィ「だからラスの居場所なんて知らないってば!サティンたちに聞けばいいじゃない!」
氷火「あっちには妖貴がついてて厄介なんだよ。その点君の護り手は弱っちい妖鬼だしね」

未羽「むかつく……燃やしてやりたい」
マイダード「まあ落ち着けって、本当のことだろ?」

スラヴィ「とにかく、もう離れてちょうだい。これからマイダードに借りてた本を返しに行くんだから」
氷火「マイダード?ああ、いつも君と一緒にいる冴えない男か」

マイダード「ええっと……ナイフはどこだったかな?」
未羽「落ち着きなさいよ。本当のことでしょ」
オルグァン「ここは蜜里に任せておけ」

スラヴィ「妖貴も案外卑怯よね。マイダードやオルグァンじゃなくて、一番弱そうなわたしにだけ圧力をかけてくるんだから」
氷火「オルグァン?それ誰?」

オルグァン「おれの氷結漸が火を噴く時が来たようだな……」
マイダード「旦那も落ち着けよ」
未羽「氷属性なのに火を噴くの?」

蜜里「お取込み中のところ悪いんだけど、ちょっといい?」
氷火「ん?君は?」
蜜里「捕縛師アーゼンターラの護り手、蜜里よ。若いけど強い妖貴がいるって聞いてきたの、お近づきになりたくて」
氷火「えっ、ほ、本当に?」
蜜里「あなたが氷火ね?私とこっちでお話ししない?」
氷火「うん!」
スラヴィ「………」

マイダード「うまくいきすぎてないか?」
オルグァン「同上」
未羽「二人とも疑り深いわねー。ともかく、これで一安心ね!」
ターラ「だといいけど……」




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