「黒子っちー！トリックオアトリート！」
「わざわざ神奈川から出てきて何してるんですか。」
「ハロウィンっス！お菓子くれないと悪戯しちゃうっスよ？」
「そんなことの為に来るとか馬鹿ですか。飴どうぞ。」
「馬鹿とかヒドイ！てか何ちゃっかりお菓子用意してんスか！？」
「頂きものです。」
「貰いものとかズルいっス！」
「念のため持っていろと、いくつか渡されたんですよ。言われた通りにしていて良かったです。」
「そんな余計なことしたの誰っスか！？」
「うちの後輩想いの先輩です。」
「さすが先輩！先読みして後輩をフォローするなんてすごいっス！」
「わかりやすいほど手の裏を返しましたね。」
「いやいやいや、そんなんじゃないっスよ！」
「別に構わないですけどね。では黄瀬くん、トリックオアトリートです。」
「え、このタイミングでやり返すんスか？」
「当然です。やられたらやり返しますよ。」
「そんなぁ、ヒドイっスよ。俺お菓子持ってないのに。」
「でしょうね。大方、僕がお菓子持ってないと予想して悪戯することしか考えてなかったんでしょう。」
「図星すぎて反論できないっス。」
「では悪戯するので覚悟してください。」
「え！？覚悟しなきゃいけないような悪戯なんスか！？」
「人によっては覚悟が必要かもしれません。」
「何それちょう恐いんスけど。」
「覚悟できましたか？」
「情報少なすぎて覚悟決めようがないんスけど！？」
「ごちゃごちゃ煩いですよ。………せいやっ！」
「ひぃぃぃぃぃ！なんでパイ投げ！？」
「先輩がくれました。」
「誠凛どうなってるんスか！？明らかにハロウィンやりに来た人を返り討ちする気満々じゃないっスか！」
「むしろ君達キセキを返り討ちにする気満々です。他の人にはこんなことしませんよ。」
「差別反対！」
「日頃の行いです。それよりも逃げないでください。当たらないじゃないです、かっ！」
「逃げなきゃクリームまみれじゃないっスか！」
「クリームまみれにするために投げてるんです、よっ！」
「ぎゃああああ！」