企画・記念 | ナノ

ももさまより 一周年記念



「あ?」


「へへっ」


「んだよ、早えーじゃん」


朝練が終わって早めに教室にくると、いつもこの時間にはいねーやつが俺の席に座っていた。


「あたしだってやるときゃやるの!」


「おーすげぇすげぇ」


棒読みでそう言えば口を尖らしてい る。


早く来るのはいいが、その寝癖なんとかなんねーの?


「…それで、さ」


「何?」


「昨日もらったんでしょ?」


「何を?」


「え、背番号…」


「あぁ、もらったけど?」


好きな子ほどいじめたくなるもので、って俺は小学生か。


「約束したじゃん」


「ヒャハ!なんだっけ?」


「…」


冗談だよ、そう言おうとした瞬間、名前は立ち上がった。


「あはは、ごめん!なんでもない。 忘れて!」


笑ってはいるものの、すげー、作り笑い。


てゆか、泣きそうじゃねーかよ。


「バーカ、忘れてねーよ。来い」


名前の手を引っ張り屋上にやってきた。


朝のHRが始まるまであと10分。


「これ、よろしく」


「…洋一のバカ」


かばんの中から背番号とユニフォー ムが入ってる袋を取り出し名前に渡す。


今日一番の嬉しそうな笑顔で受け取ってくれる。


「6だからな!間違えても9にすんなよ!」


「ばーか!間違えないわ」


「…甲子園、行くから」


「ばーか!あたりまえでしょ!」


「ばかばか言い過ぎだろ」


「ひゃはー」


「ヒャハ!真似すんな。ほら戻んぞ!」


手を差し出せばぎゅっと握ってくれた。


朝のHRが始まるまであと2分。


名前の手を引いて、俺たちはまた教室に向かった。




やくそく

(あ、1時間の教科書忘れた!)
(またかよ!)




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ももさまのサイト一周年記念に
リクさせていただきました!

ももさまの短編「認めてよ」の続編です。
倉持の背番号をつけたい!!と興奮ぎみに
リクさせていただいたのですが、こんなに
素敵すぎる倉持をいただいちゃいました!

ももさま、本当にありがとうございました(^^)/





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