企画・記念 | ナノ

ももさまより 一周年記念



「名前、ごめん」


「…」


「ごめんって」


「…」


あれ、 俺なんで謝ってんだ?


さっきまで俺が怒ってたはずなんだけど。


ケンカの発端は俺のやきもち。


試合を見に来てくれるたびに名前は部員に囲まれる。

そして、さりげないボディタッチでみんなをその気にさせる。


もちろん、本人にそんな気がまったくないことはわかっている。


むしろ、俺にやきもち妬かせたいがためにやってるんじゃないかと思う。


まんまとその罠にかかり、俺は怒っていた。

んだけど…


「しつこい!」


この一言で立場は逆転。


冒頭に戻る。


あぁ、俺ってどんだけ弱い立場?


「ごめん。もう言わないから」


「…」


「怒るなよ」


「…って、」


「名前?」


「だって、みんな一也の話いっぱいしてくれるんだもん。普段の様子とか聞きたいもん。学校も学年も違うからあたしだって不安なんだもん。でも、一也がみんなと話すなって言 うんならもう話さない」


一気に話した名前は涙目になっている。


やべ。 そんなこと言われたの初めてでなんて答えればいいのかわかんねぇ。 (いつもならグーパンチが飛んでくる。)


「あ、えっと…不安にさせて、ごめん?あいつらと話すななんて言わねぇから」


「そう?なら許す」


ニコっ


…あれ、名前さんさっきまで涙目だったよね?


でもやっぱり笑った顔が可愛くて胸がきゅんとなる。俺は女子か。


「一也大好き〜」


そういって抱きついてきたので俺も腕を回す。


舌を出してニヤリと笑う小悪魔の顔なんて、俺は知らない。




小悪魔な彼女



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ももさまのサイト一周年記念に
リクさせていただきました!

ももさまの短編「美人な彼女」の続編です。
尻に敷かれる御幸がツボすぎて、続編を
リクさせていただきました。
彼女に弱い御幸が可愛すぎる(^q^)
倉持と合わせて図々しく二本もお願いして
しまったのに、快く引き受けて下さって
本当にありがとうございました!





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