企画・記念 | ナノ

クーシェ様より 相互記念





疲れた・・・というか気持ち悪い
新入生歓迎会という名のただの飲み会を断る事も出来ずに行ってやっぱり後悔した

自分がされる側だった去年と歓迎する側の今年とこれで2年目だけどいっこうにお酒に慣れる気配はない
来年は何があっても絶対断ろうと思う

ふらつきながらも何とかアパートにたどり着くとふと誰かが出迎えてくれる日々が懐かしくなった

(何やってんだろ私・・・)



『あっお帰り名前〜』

『ただいまあ〜・・・え?』

ドアを開けると年下の恋人が何故か出迎えた
思わず普通に挨拶しかけて驚いた

『め、い?何で?』

『練習休みだったから』

『いやそういう事じゃなくて』

『うわっ、酒臭っ!とりあえず水飲む!』

訳が分からないまま氷入りの水を差し出されるままに飲んだ
ひんやりした水が心地よく酔いの気持ち悪さを少し中和してくれた

『で?何人ん家に勝手に上がり込んでるわけ?』

『連絡はしたし!名前が全っ然出ねえから心配して来たら管理人のおばちゃんが開けてくれた』

『あ〜もうおばちゃん・・・』

どっと酔いの疲れが戻ってきて近くのクッションに突っ伏した
鳴が大丈夫〜水もいっぱい飲む〜?と聞いてくる
いや君のせいで疲れたのもあるんですよ?

『・・・練習は?』

『今日は休み!んで名前に会いたいと思って飛んで来たのにさ』

ムスーと鳴がむくれる
上がり込むのはどうかとは言え折角の休みに遊びに来てくれた恋人に対する態度としては確かに失礼かもしれない

『・・・ごめん』

『まあ俺は優しいから許すけどね』

あっさりと機嫌が直った鳴に不信感を抱き後ずさりしようとしたけど遅かった
クッションごと押し倒されて唇を塞がれる

『名前にしつもーん!明日の試合見に行くのとこのまま俺に食われるのとどっちがいい?』

『見に行く』

『なぬっ!即答とか酷くね?!』

『・・・酷くない、乙女の貞操守るのはむしろまともだし』

またムスーとむくれる鳴
本当わがまま坊ちゃまだ
けどその自分に素直なのが鳴の1番いい所でもある
調子に乗るから絶対言わないけど

『・・・貞操は渡せないけどはい、合い鍵』

『マジ?名前大好きだ!』

『ちょ、抱き着くな苦しい』

『大丈夫?』

『全っ然大丈夫じゃない』

抱き着いたまま鳴は私の背中をさする
気持ち良くなってうとうとする

『マジ襲うよ?』

『寝込みを襲うような子じゃないって信じてるよ、鳴結構優しいとこあるし』

『何それズルイ』

少しぼーとした頭で答えると何故か鳴がむくれながら本日2回目のキスを落とした

『マジで大丈夫?』

『大丈夫、じゃあまた明日』


こうやって誰かが出迎えてくれるのが愛おしくなるならこのひとりぐらしの日々もまんざらでもない
ぼんやりする頭の中でそう思った




アパート





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『春空』のクーシェ様より相互記念夢をいただきました。
鳴、かわゆすぎます!
わたくしのあんなアバウトなリクに答えてくださり、
こんなステキな夢をいただいて本当にありがとうございました!




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