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One week diary



毎週月曜日の同じ時間ぴったりに合わせて購買へ行く。
お昼はいつもお弁当を持って来る事が多いんだけど、月曜日のお昼は絶対に購買で買うって決めてるの。

何故なら、ここへ来れば体育の授業帰りの文哉先輩に会えるから。
体育の授業の帰りは絶対にこの購買の横を通るって知ってるんだ。
だからいつも偶然を装って文哉先輩に会いに行く。


文哉先輩とは同じ中学校の出身で、私はその頃から今もずっと先輩に片想い中。
先輩は私の事を長い付き合いの後輩としか思っていないけど、そうだとしても同じ青道に進学した私のことを気に掛けてくれて、今でもよく声を掛けてくれることが嬉しかった。
気が付けば中学生の頃より文哉先輩をもっと好きになっていて、その想いは日に日に益々大きくなっていた。

今日も財布を片手に急ぎ足で文哉先輩に会いに行く。
階段を駆け降りて廊下を進んで行くと、もう数メートル先には友達とジャージ姿で笑いながら歩く文哉先輩の姿が目に入った。
ああ、今日も格好いいよ。
その笑顔にドキドキしながら、距離を縮めていく。


「文哉先輩、こんにちは!」
「あ、苗字。お疲れ!今日も購買?」
「はい」
「混んでるから気を付けてな」
「・・・!はぃ・・」
「じゃあね」


擦れ違いざまのたったこれだけの会話。
それはいつもと何ら変わりない会話だった。
だけど、今日はそれに加えて頭を一度、ぽんってされた。


参ったな。
先輩に近付ける数少ない時間なのに。
文哉先輩の笑顔を近くで見ることが出来る貴重な瞬間なのに。

顔が上げられないや。


本当は混んでる購買になんて出来ることなら来たくない。
だけど、この瞬間確かに文哉先輩の瞳の中には私が映る。
その瞬間のために私はこうして毎週購買に通うの。

まだバクバクと騒ぐ胸の辺りをぎゅっと押さえながら、去って行った文哉先輩の後ろ姿をただ目で追いかけた。



月曜日の昼休み




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