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みこ様へ 一万打記念リク




「ねぇ、倉持ってさ」
「ん?」
「私の事ほんとに好き?」
「ぶっ・・・」


隣でパンをかじっていた名前が突然投げ掛けた疑問に、俺は吹き出しそうになったりんごジュースを必死に抑える。


「てめ、急に変なこと言うな!」
「・・変なことじゃないし」


名前はじとりとした視線を寄越す。
溜息を吐くとキャラメルティーの紙パックを両手に持ち、ストローに口をつける。
そんな姿でさえ可愛く感じているというのに。


「普通彼女にタイキックはしないと思う」
「・・・・・・」
「・・・と、御幸に言われた」
「あ?」
「倉持の好きって友達の延長だったりしてー、て・・・」


冗談っぽい口調とは裏腹に、名前の声は次第に萎んでいく。

あの野郎、名前に余計な事吹き込みやがって。
あいつはどうも名前をからかって遊ぶ傾向にある。


確かに、俺達は元々仲が良かったせいもあって、友達感覚が抜けない節があるのは確かだ。
だけど俺の中で名前はいつだって特別で、彼女という事を忘れたことなんてひと時もない。



「毎日何でここで昼休み過ごすか知ってるか?」
「・・昼寝できるから」


昼休みのここ、特別教室棟の空き部屋は競争率が高い。
俺は毎日昼休みになると急いで走ってこの教室を確保しているわけだ。
昼寝できるのも確かにかなりの魅力だけど、それだけなわけねぇだろ。

名前の手から紙パックのキャラメルティーを奪い床に置くと、腕を掴み引き寄せた。




「・・名前と二人で居られるし・・・こーしてられっから」


重ねた唇を離してみれば、口内には甘ったるいキャラメルティーの味。


「く、く倉持の変態っ!」
「ヒャハっ!もう一回してやろうか?」
「なんでっ・・」
「名前が好きだから」


セーターの首元をぐい、と引っ張って顔を目元まですっぽり隠してしまった名前。
だけど、隠し切れていない両耳は真っ赤に染まっている。


「俺は名前の彼氏で、名前は俺の彼女なんだよ。御幸の言う事なんかに惑わされんじゃねーよ」
「・・・うん」


セーターから顔を覗かせはにかむように笑った名前に安心して、小さな肩をもっと近くに抱き寄せもう一度キスをした。


「倉持、りんごジュースの味がする」
「キャラメルティーの後だからすっぱいだろ」
「ううん、・・十分、甘いよ」


照れながらそう言った名前のキャラメル味の小さな唇に何度もくちづけて、
何度も好きだと囁いた。




林檎ジュースとキャラメルティー
(終わりを告げるチャイムが鳴るまでこのままで)


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一万打記念企画 みこ様リクの倉持夢でした。

甘甘な感じを目指して頑張ってみたのですがいかがでしたでしょうか。
お気に召していただければ嬉しいです。
よろしければみこ様限定でお持ち帰りくださいませ。

みこ様、いつもTRAIN-TRAINにお越しいただきありがとうございます!
この度は企画へご参加いただき誠にありがとうございました。
今後もTRAIN-TRAIN!!をよろしくお願いいたします。

2010/01/16 小鳥遊 隼斗




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