※西織チヒロ視点


先生からその話を聞いて、すぐに小野に「ありがとう」を言いに行った。

ここでお礼を言う場面なのかどうか、正直わからなかったが、とにかく俺は、先生と小野に助けられたことは理解できた。

小野は逆に、

「僕こそ、西織くんを一瞬でも疑ったし…。ほんとにごめんなさい」

と謝ってきた。

謝る必要なんかないのに。





今までどおり、昼は小野と過ごそうと思った。

けれど今日の小野は弁当を持っておらず。

「いつまでもいじめられっぱなしはもうイヤだから。今日は勇気出して、食堂に行ってみようと思うんだ」

あれ、小野。5oくらい背、伸びた?

小柄だと思っていた小野に追いつかれては大変だと、俺も無意識に背伸びをしていた。

「俺も行く」

小野はまたさらに3oほど背を伸ばして、

「ありがとう」

と笑った。


 

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