目が覚めたら、そこはまっ暗闇だった。
そして、いつもの布団の感覚がないということに気が付いた。
でも、床に寝てる様な居心地の悪さがあるワケでもなく、言葉には言い表せない感じがした。
あれ?でも、たしか、自分は机につっぷしていたんじゃなかったのか?
とうとう記憶さえが、自分を否定し始めた。
「やぁ、目が覚めたかい」
「へ?」
声が聞こえた方向に顔を向けると、
少女が、浮いていた。
「え!?だ、だれ・・・?」
「名乗る名は無い、好きなように呼んでくれたまえ」
そう言う少女は、さっき私が熱中していたゲームの主人公に似ていた。
茶色の髪をお下げにし、赤いトレーナーにスカート。
そう、彼女は、そのまま、その主人公なのだ。
「じゃあ・・・、マドツキさん・・・」
「誰がマドツキじゃコルァッ!」
「ええっ!さっき好きなように呼べっていっ・・・!てかまんまじゃん君!まんま私の知ってるマドツキさんなんですけど!」
「はっ、まあ私の話を聞け。
君は・・・」
「あ、佐倉です」
「・・・」
マドツキさん(もうそう呼ばせて頂くことにした)あからさまに嫌そうな顔をして、溜息を吐いた。
「では佐倉と呼ばせて頂こう。佐倉、ここが何処だかは分るかね?」
「全く見当も」
「コレは、君の夢だ。君の夢の中の世界。つまり、この世界でのマドツキは君だ。私は・・・、まぁ、なんだ、ポニ子みたいなものだよ」
「64分の1の確率でウボァになるんですね」
「ならんがね」

パラレルワールドマドツキさん


ゆめにっきのパロディです。でもちゃんととちがみの中の一話なんです。話がつながってるんです。

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