「わぁわぁすばらしい!今日はなんてついてるんだ!こんな化物に出会えるなんて!」
エレベーターの中で、少女はぴょんぴょんと跳ねている。
「なぁ・・・、おまえら前々からその化物って表現どうにかならないのかよ・・・」
「いやぁ、もう、あの教皇代理を破って、しかも女皇様に素手で立ち向かいその膝を地面につけさせただなんて化物以外何と呼べば!」
「いや、探せばいくらでもあるだろ」
改めて、彼女を見つめる。
白をベースに、青い襟と袖もとの半袖のセーラー服に赤いスカーフ、セーラー服と同じ色のスカートの上には、布が巻いてあり、それを固定する太い革のベルトが違和感を醸し出している。
「なぁ、おまえ、いつもその格好で学校に行ってるのか?」
疑問をぽつりとつぶやくと、彼女の纏う空気がずしりと重くなるのを感じた。
「ああ、これで50回目だ、だからいやなんですよ教皇代理、いくら意味合いを持った服装だからってセーラーは、セーラーは・・・」
なるほど、この服は強制なのか。建宮の奴、なかなかいい趣味をゲホンゲホンはて何のことやら。
「ってことは、社会人!?年上!?うわっごめんなさいすんませんでした」
「あやまらないでくださいよ・・・、涙でそう・・・」
ポーンと、チャイムがなって、エレベーターのドアが開くと、土御門がつったっていた。
「お、かみにゃん!あのさぁ、セーラー服着た女の子みなかったかにゃー?っていた!?さてはかみにゃんまたフラグを!?」
「ちげぇよ!ふざけんな!ほら、探してたやつ見つかったぞ、ということで俺は部屋に戻る」
「じゃあねかみにゃん!ありがとうねかみにゃん!」
結論、あまりかかわりたくないかなぁと思ったけど、やっぱり悪いものではない。
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -